ドージャ・キャット、“口に合い、市場性があり、売れる音楽”を作るのはやめたと語る

ドージャ・キャットとメインストリーム音楽業界との関係は、控えめに言って危うい。過去1年間で彼女はポップ・ミュージックはもう作らないと宣言し、自身のラップが“陳腐”だというネットのコメントに同意し、ドイツのレイヴ・ミュージックにインスパイアされたアルバムを作っていると冗談を言ったあと、次のアルバムはスポークン・ワードになると主張した。

最後のコメントは冗談だったようだが、この予測不可能な27歳のシンガーは、2021年の大ヒット・アルバム『プラネット・ハー』の続編の制作にこれほど時間をかけている理由のひとつについて、それが100%自分らしいものであることを確実にしたいからだと米Vマガジンの新しいカバー・ストーリーで語っている。

これまでR&Bからヒップホップ、ポップへとジャンルを飛び越えてきたドージャは、このような抵抗や方向転換の多くは、完全に納得のいかない音楽を作っていたことに結びついていると説明した。彼女は、「キャリアを通じてずっと腹を立ててきたのは、精神的な解放感を得られないような音楽を作ってきたから。口に合い、市場性があり、売れる音楽を作ってきました。そのおかげで、今の私があるんです」と語っている。

彼女は4thアルバムのために、自分の周りの世界について感じていることを表現できるような音楽を作っていると付け加えた。「今度のプロジェクトは、今まで私がやってきたこととは全く違うものになると思うのでワクワクしています。人々がそう思っていなくてもどうでもいい」と彼女は続けている。

同誌のために撮影した挑発的なモノクロ写真にはロックンロール的なエッジがあるが、ドージャは自分をロックスターだとは思っていないという。彼女は、“憎悪と激怒”文化に触発されているという次のアルバムについて、「私はポップ・ミュージックを作ってきました。現在、ラップ、ソウル、R&Bにジャズの要素を加えた音楽を作っています」と話している。

ドージャは2023年6月に待望のニュー・シングル「Attention」をリリースした。この新曲では、「私を見て、私を見て?/見てる?」などと、生中継で頭を剃り、眉毛を剃り落とすことで注目を浴びてきたスターにふさわしい問いを投げかけている。彼女は5月にタイトルが『First of All』(ファースト・オブ・オール)になるとツイートした新作のリリース日は発表していない。前作『プラネット・ハー』は、米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で2位を記録し、「Need to Know」、「Woman」、「Ain't Shit」、「Get Into It (Yuh)」などのヒットを生み出した。

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