教諭過労死、賠償命令確定 富山地裁、8300万円

 富山県滑川市立中に勤めていた40代の男性教諭が2016年、くも膜下出血を発症して死亡したのは長時間勤務が原因だとして、遺族が県と市に損害賠償を求めた訴訟で、約8300万円の支払いを命じた富山地裁判決が20日までに確定した。県と市が期限の19日までに控訴しなかった。

 男性は16年7月、自宅で発症し、同8月に亡くなった。地区の強豪だったソフトテニス部の顧問などを担当し、発症直前は連日出勤していた。遺族は19年10月、県と市を提訴していた。

 富山地裁は今月5日の判決で「部活動は教員の自由裁量」との市側の主張を「全くの自主活動の範囲に属するものであったとは言えない」と退けた。

© 一般社団法人共同通信社