自衛官候補生を鑑定留置 4カ月間、岐阜地検

陸自日野基本射撃場

 岐阜市の陸上自衛隊射撃場で隊員3人が自動小銃で撃たれ死傷した事件で、岐阜地検は20日、自衛官候補生の男(18)の鑑定留置を岐阜簡裁に請求し、認められたと明らかにした。簡裁によると、期間は11月24日まで。地検は「捜査に万全を期すため、精神鑑定を行うことにした」としている。

 捜査関係者によると、男は「弾薬を奪おうとした」と話す一方、「(3人に)恨みはなかった」とも説明。刑事責任能力の有無や程度を詳細に調べる必要があると判断したとみられる。

 事件は6月14日午前に陸自日野基本射撃場で起きた。菊松安親1等陸曹(52)=陸曹長に特別昇任=と八代航佑3曹(25)=2曹に特別昇任=は搬送先の病院で死亡。別の3曹(25)は3カ月の重傷を負った。

 男は八代さんに対する殺人容疑で送検された後、7月4日に菊松さんを殺害した容疑で再逮捕された。同12日、重傷の3曹への殺人未遂容疑で追送検されていた。

 男は改正少年法の「特定少年」に当たり、鑑定留置後に検察が起訴すれば実名や顔写真の報道が可能になる。

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