第45回「さなる杯小学生将棋名人戦決勝大会」準優勝の白石智也君(11)/岡山・津山市

少年棋士の最高位を決める第45回「さなる杯小学生将棋名人戦決勝大会」(日本将棋連盟主催)で、南小学校=岡山県津山市=6年生の白石智也君(11)が準優勝の成績を収めた。著名な羽生善治九段もかつて出場した大会。「憧れのプロ棋士」と仰ぎつつ、同じ世界を夢見る。
東京都内で7月26日に開催され、各都道府県予選と東、西日本の代表による東西大会を勝ち抜いた4人のみで行われた。1局目は埼玉代表に勝ち、決勝は静岡代表に敗戦。羽生九段が経験した優勝に手は届かなかったものの、県内では、菅井竜也八段(岡山市出身)以来、16年ぶり2人目の快挙だ。
8月26日の市役所での報告会では、谷口圭三市長から「プロの登竜門ともいわれる大会。夢をかなえてほしい」と励まされ、「これからも強くなれるように頑張ります」と胸を張った。
今年2月の同連盟津山支部主催のタイトル戦では2期連続の竜王に輝き、今や地元に〝敵なし〟。保育園年長の頃にはさみ将棋をしてからのめり込み、津山キッズ将棋教室(森川邦夫さん主宰)で本格的に学んだ。自宅でも宿題の後に2〜3時間ネットで対局。「いろいろな手があるのが好きなところ」と将棋の楽しさを語る。
中国地方の大会では数多くの優勝経験があり、全国舞台は小学2年の時に臨んで以降計5回。ついに、毎年3000人以上が挑戦するというさなる杯で同世代の国内最上クラスに飛躍した。
白石君を「居飛車の本格派」とみる美作アマ将棋永世名人の指導者・川口剛さんは「幼少の時から見ている子の中では、最もプロになる才能を感じる」と期待を寄せる。
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小学生名人戦で準優勝し、「これからも強くなりたい」と語る白石君

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