野党第一党に変化あり?2023年7月の最新世論調査結果を発表!選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2023年7月19日に公開された動画のテーマは……2023年7月ハイブリッド意識調査!

ゲストにJX通信社の米重克洋氏をお招きし、最新の政党・内閣支持率などの意識調査の結果について語っていただきました。

政党支持率に変化あり!維新が野党第一党に?

【このトピックのポイント】
・政党支持率は自民が下がり、維新が立憲を上回る
・内閣支持率は前月より下落。マイナンバー問題で高齢者が離反したことが原因か
・無党派層の次期衆院選比例投票先は引き続き維新が第一党

政党支持率調査結果

2023年6月(前回)の政党支持率

6月の政党支持率に大きな変化はありませんでした。長期的に見ると自民党の支持率は低い水準が続いており、維新の支持率が立憲に迫りつつあるのも注目ポイントです。

前回から今回の調査までの期間にあった主なトピックはこちら。

・安倍元総理一周忌
・マイナンバー問題
・処理水放出の計画が進行

政党支持率にはどのような変化があったのでしょうか。

2023年7月(今回)の政党支持率

7月の調査では、電話調査における維新の支持率が立憲を上回りました。他社の世論調査ではすでに逆転しているものもありましたが、こちらの調査では初めてです。

また、米重氏は自民党の政党支持率が電話調査で30%を切った点にも言及。前回からの減少幅は0.3ポイントと小さいものですが、長期的な減少傾向が続いています。

これまで自民党の支持率が下がると無党派の数が増えるパターンはよく見られましたが、今回は維新の支持率も上昇しています。

米重氏はこの変化について他社の調査内容も踏まえたうえで、自民と維新の支持率が連動している可能性を指摘しました。

MC千葉佳織「自民が減って無党派と維新に移っている可能性があるということですか?」

米重氏「可能性があるということですね」

また、他社の調査では野党第一党や政権交代しうる野党として、立憲よりも維新に期待する声が高まっている結果も出ています。

それらの点を踏まえ、米重氏は「自民党に代わりうる選択肢は立憲じゃなくて維新だとみなされている部分が結構ある、ということはポイントとして押さえる必要がある」とコメントしました。

もし次期衆院選で維新が野党第一党になった場合その傾向はさらに顕著になり、政党支持率にも大きな影響を与えることになりそうです。

2023年7月の内閣支持率の推移

内閣支持率は「どちらかと言えば支持しない」「全く支持しない」という不支持層がネット調査で2.2ポイント、電話調査で2.9ポイント増加しています。

さらに電話調査では「強く支持する」「どちらかと言えば支持する」という支持層が4.1ポイント減少しており、支持率減少傾向が顕著です。

米重氏がその要因として挙げたのはマイナンバー問題。内閣を支持する理由が緩い高齢者が、マイナンバー問題によって不支持に転じてしまったことが支持率減少の要因だと分析しました。

先月に引き続き支持率を下げた岸田内閣ですが、米重氏はこれ以上大きく下がる可能性は低いと予想。今以上に支持率を大きく下げる要素がないというのが理由です。

とはいえ、数ポイントの下落は十分に可能性があります。もう少し支持率を下げるのか、それともこのまま横ばいで進むのか、米重氏は「来月どうなるかというところは注目だと思う」とコメントしました。

次期衆院選比例投票先

次期衆院選の比例投票先は第一党が自民、次いで維新、立憲という状況が続いています。

比例投票先について無党派層に絞ってみてみると、前回、前々回に引き続き維新が第一党として支持を集めました。

無党派層から支持される政党は、国政選挙では投票率と連動して議席を伸ばす傾向があり、比例投票先の調査結果は政党の勢いを反映する指標といえます。

その点を踏まえ、米重氏は「維新が一番支持を持っているということは非常に重要なポイントだと思う」とコメントしました。

週刊誌報道が政治に影響を及ぼすことについて

週刊誌報道など法律に触れないスキャンダルによって、国会議員などが辞職するケースについて、ネット調査・電話調査いずれも「致し方ない」という回答が半数近くに上りました。

政治とスキャンダルは関係ないと考える有権者は少数にとどまるようです。

政治家のYouTubeなどに出演することについて

政治家や選挙の候補者がYouTubeやTikTokを活用する動きが広まっています。その動画を見てみたいかという質問に対し、半数以上が「思わない」と回答しました。

MC千葉「『思わない』が多いのが悲しいなと思いますけれど……」

米重氏「私もそんなに見たいとは思わないですけどね」

政治家の発信する動画を見たいと思うのは、選挙は政治に関心の高い人に限られると米重氏。それ以外の人たちが自分の趣味や興味よりも優先して、それらの動画を見たいとは思わないもの、とコメントしました。

また、米重氏は有権者にとって政治が自分事になっていない側面にも言及。投票が自分の税金の使い道をきめる行為であるという認識の希薄さが、関心の低さにつながっているのかもしれません。

米重氏「いいとか悪いとかじゃなくて、現実はこうだということですよね」

動画本編はこちら!

政党支持率・内閣支持率に変化!変化の詳細と要因をわかりやすく解説!

今週の選挙ドットコムちゃんねるは火曜日21時から生放送、水曜日から日曜日の18時に公開!

ぜひ高評価とチャンネル登録をよろしくお願いいたします!

調査概要

調査は令和5年7月15日(土)と16日(日)に実施。日本国内の18歳以上の方を調査対象とし、有効回答数は電話調査(JX通信社との共同実施)で997件、インターネット調査(Gunosyリサーチを使用)で1000件を取得。電話調査は無作為に電話番号を発生させるRDD方式をオートコールで実施。ネット調査はスマートフォンアプリ(Gunosy)のダウンロードユーザーを対象にしたアンケートツールにより実施。各数値は小数第2位以下を四捨五入。

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