梅雨時の不調、気象病かも 医師は睡眠や受診を推奨

患者と向き合う千葉隆史院長。気象と症状の変化を意識して注意するよう呼びかけている=盛岡市紺屋町・ちば耳鼻咽喉科クリニック

 梅雨前線の影響で天候不順が続く岩手県内。気圧や湿度など気象の変化によって心や体の不調を引き起こす人がいる。多くが頭痛や肩凝り、だるさを訴え、総じて「気象病」と呼ばれる。気象情報会社ウェザーニューズ(千葉市)の全国調査によると、「天気痛」とも称される症状は本県で67.1%の人が自覚。専門家は十分な睡眠時間の確保や、かかりつけ医に相談するよう勧めている。

 患者で混み合う盛岡市紺屋町のちば耳鼻咽喉科クリニック。千葉隆史院長によると、気象病の主な原因は気圧の変化。耳の鼓膜の奥にある内耳が敏感に反応し、自律神経が乱れて気分の落ち込み、目まい、古傷の痛みなどさまざまな不調を招くという。

 梅雨の時期は湿度が高く、体に熱がこもるため、自律神経のバランスが一層乱れやすくなる。内耳が敏感な人は比較的症状が悪化しやすいとされ、手軽な対策として両耳を引っ張ったり、回すなどして耳の血行を良くする「くるくる耳マッサージ」が提唱されている。

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