皮膚の温度感知、仕組みを解明 感覚制御で、かゆみ予防も?

 皮膚の表皮細胞が温かさを感知して行動に結び付ける仕組みを解明したと、生理学研究所(愛知県岡崎市)などのチームが20日付の英科学誌に発表した。同研究所の富永真琴教授(分子細胞生理学)は「温かく感じる感覚をコントロールできれば、寒暖差で起きる肌のかゆみなどの予防につながるかもしれない」としている。

 生物は温度を感覚神経で電気信号に変換し、脳に伝えていることが知られている。チームは皮膚も温度感覚を生み出しているか調べるため、表皮細胞にあり32~39度で活性化する受容体「TRPV3」と、同じく表皮細胞にあるタンパク質「TMEM79」に着目した。

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