犬が体調不良になる『絶対してはいけない暑さ対策』6選!実はお節介になっているダメ行動とは

犬が体調不良になる『絶対してはいけない暑さ対策』6選

7月に入ると本格的に猛暑日が続く時期がやってきます。人はもちろん、体温調節が苦手な犬たちにとって、体調管理が非常に難しい時期とも言えるでしょう。

しかし、だからと言って間違った暑さ対策を講じてしまうと、かえって体調不良になってしまう恐れがあります。今回は、犬が体調不良になる絶対してはいけない暑さ対策を紹介するので、対策方法を間違えないよう気をつけましょう。

1.休む場所をエアコンの風が当たる場所に設置

愛犬が休んでいる際、暑くないようにとエアコンの風が直接あたる場所に寝床や休憩場所を設置する飼い主さんを見かけますが、体温調節がしにくくなってしまうため、この暑さ対策はNGです。

エアコンの風が直接体に当たると体が知らないうちに冷え切ってしまい、腹痛や風邪など体調不良の原因となります。皮膚や被毛の乾燥の原因にもなりやすいので、エアコンの風が直接あたる場所は避けましょう。

2.愛犬に直接扇風機の風を当てる

エアコンの風ではなく扇風機の風であれば、当ててあげると暑さを和らげるのにちょうど良いのではと感じる方もいるでしょう。たしかにエアコンの風とは違い扇風機の風は冷却されていないため、そこまで体を冷やすことはありません。

しかし長時間体に風が当たっていると、やはり体温調節がしにくくなったり、あるいは当たる風に無意識のうちにストレスを感じていたりします。扇風機は、エアコンの風を部屋中に循環させる役割として活用しましょう。

3.冷やした水を飲ませる

暑い夏には、キンキンに冷やした飲み物が良いのではと考えている方も多いでしょう。しかし、実際に冷やした水を飲むことで人も犬も胃腸を刺激し、体調不良を引き起こしてしまいます。

特に犬は体の構造が人間よりも弱い部分が多く、胃腸に対する刺激には非常に敏感です。腹痛や下痢などの原因になるので、水は普段通り常温のまま与えましょう。

4.体温を下げるために氷をたくさん与える

夏になると「氷中毒」という言葉を耳にする機会が増えます。これは氷を過剰に摂取することで、貧血の前兆と言われることもあります。

体温を下げるために氷をたくさん愛犬に与える飼い主さんもいますが、氷を食べすぎてしまうとお腹を壊してしまったり、胃腸に強い刺激を与えて下痢や嘔吐の原因にもなります。氷は与えすぎず、時々与える程度に留めましょう。

5.暑いからと散歩に連れて行かない

暑い時期は散歩に行くことを躊躇してしまう飼い主さんも多いでしょう。また、暑さに弱い愛犬を外に連れ出すのも…と悩む人も多いです。しかし、散歩は運動不足解消のためにも必ず連れて行きましょう。

夏場は暑い時間帯を避け、早朝や陽が落ちた後の夜間に散歩へ行くことをお勧めします。この時間帯であれば、熱中症や肉球火傷のリスクが下がります。

6.室温を必要以上に下げる

犬にとって夏場の快適な室温は25℃前後と言われています。室温を必要以上に下げてしまうと、思った以上に涼しく感じている犬たちは多いです。

犬は室内で飼い主のように服を着ていないため、直に涼しさや暑さを感じます。そのため室温を下げすぎると「寒い」と感じる犬も多く、自分で室温を調節できないために風邪を引いてしまう原因にもなるのです。

まとめ

いかがでしたか。暑い夏を乗り切るために、さまざまな暑さ対策を考えている飼い主さんも多いでしょう。しかし、間違った対策を講じてしまうと犬の体調不良を招く原因となるので、必ず正しい暑さ対策を実践してください。

(獣医師監修:寺脇寛子)

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