神奈川の特殊詐欺、上半期2割増 「おれおれ」「架空請求」急増 摘発最年少は中3

神奈川県警本部

 神奈川県警がまとめた今年上半期(1~6月)の特殊詐欺被害額が、前年同期比約20%増の約19億7300万円に達したことが分かった。件数も2割増の1003件で、増加傾向に歯止めがかかっていない状況が浮き彫りになった。特に親族を装う「おれおれ詐欺」と、存在しない有料サイト料金などを請求する「架空料金請求詐欺」が急増している。

 「おれおれ詐欺」の被害額は13.8%増の約9億4800万円で、被害額全体の39.2%を占めて最多だった。医療費などの還付が受けられると偽り、現金を振り込ませる「還付金詐欺」は約5.9%減の約3億5600万円で「おれおれ詐欺」に次いで全体の25.5%を占めた。急増している「架空料金請求詐欺」は71.8%増の約3億2300万円で、全体の1割程度だった。

 摘発人数は、22.4%減の97人で、全体の約71%が被害者から現金を受け取る「受け子」だった。最年少は犯行時中学3年生だった少年で、受け子や出し子の勧誘役として、先輩を特殊詐欺のメンバーに誘っていた。

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