【シンガポール】グラブ、タクシー3位のトランスキャブ買収[運輸]

グラブ・ホールディングスはタクシー業界3位のトランスキャブを買収する=20日、シンガポール中心部(NNA撮影)

シンガポールの配車サービス大手グラブの持ち株会社であるグラブ・ホールディングスは20日、同国のタクシー業界3位のトランスキャブを買収すると発表した。買収額は明らかにしていない。グループ全体の利益上乗せ効果を見込む。

トランスキャブは2003年設立。2,500台超の車両を保有している。グラブ・ホールディングスはレンタカー子会社のグラブレンタルズを通じ、トランスキャブの全株式を取得する。取引にはトランスキャブのカーレンタル事業、車両整備施設、給油施設も含まれる。

グラブ・ホールディングスは今回の買収で自社プラットフォーム上の運転手数を増やす。トランスキャブの車両運用をデジタル化することで、より効率的なサービスの提供も目指す。

具体的には、トランスキャブのタクシー車内にある小型ディスプレー端末とグラブのアプリシステムを統合。トランスキャブの運転手がグラブのプラットフォームを通じて予約を受けたり、自身の収入を確認したりできるようにする。

トランスキャブの各種ソフトウエアや車両内にある備品なども刷新する。まずは運転手が予約状況やナビゲーション情報などを確認しやすいよう、車内のディスプレー画面を試験的に大型サイズに切り替える。トランスキャブの運転手がシフト交代する際の作業もデジタル化して業務を効率化する。

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