羽咋市と宝達志水町にまたがる千里浜なぎさドライブウェイで20日、今年1月の高波で崩壊した海岸への進入道路の復旧工事が完了した。波や漂着ごみが進入路から入り込まないよう、これまでより勾配を急にした。約半年ぶりに車の通行が可能になり、町の担当者は「夏休みに間に合って良かった」と海水浴や観光で多くの人に訪れてほしいと期待した。
崩落していたのはドライブウェイの「出浜口」にある町道柳瀬出浜線の57メートル区間。高波で路面に亀裂が入って崩れ落ち、車が通れなくなった。
町は国の災害査定を受けて復旧費を確保。5月の大型連休明けから道路の撤去を始め、工事を進めてきた。費用は計3500万円。
●宝達志水「出浜口」勾配を急に
町によると、勾配が緩やかだった以前の道路は、波やごみが集落の一部に流れてくることがあり、道路が傷みやすい原因にもなっていた。このため、より角度を付けて整備した。海岸と道路の接続部が浸食されないよう砂浜を約1メートル掘り下げて基礎を作った。
宝達志水町は出浜、今浜、柳瀬、敷波の4カ所にある進入路を管理しており、2021年2月には柳瀬口が崩れ県が新しい道路を敷設した経緯がある。
20日は町地域整備課の職員3人が道路を検査し、午後2時から供用開始とともに車が次々と利用した。海岸では大雨で流れ着いた流木の除去なども行われ、交通規制を含め海水浴客を迎える準備が急ピッチで進められている。町職員は「安心して道路を使ってもらいたい」と話した。