富山・南砺平高生、自主映画の撮影スタート 五箇山の魅力描く

自主製作映画を桂湖で撮影する南砺平高校の生徒ら

 富山県南砺平高校の2年生26人は20日、南砺市上平地域の桂湖を舞台にした映画の撮影を始めた。高校生の自主製作映画コンクールに出品する予定で、演出や台本、美術、撮影、録音、編集などを全て生徒が担う。同市地域おこし協力隊員の林賢二さん(37)の支援を受けて夏休み中に撮影し、9月の完成を目指す。

 映画のタイトルは「紅悔(こうかい)先に。」。高校卒業後に古里の五箇山を離れたいと願う主人公の女子生徒が、未来の五箇山にタイムスリップし、地域の魅力に気付いていくストーリーだ。

 クランクインした20日は、風にあおられた主人公が桂湖に落ち、タイムスリップするシーンを撮影した。湖に落ちた主演の山崎彩羽さんは「作品の完成が楽しみ」と笑顔を見せる。監督の池田瑞月さんは「スタートからいい映像が撮れた」と話した。

 撮影を支援する林さんは、ドキュメンタリー映画のカメラマンを務めた経歴がある。昨年9月から南砺平高校の授業「五箇山探究」の一環で、映画作りのノウハウを指導してきた。生徒らは今後、同校や相倉合掌造り集落で撮影する。

 コンクールはNPO法人映画甲子園が企画。製作のほぼ全てを高校生が担った作品を募集している。

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