栄養吸収率のよいアーモンドミルクでビタミンEチャージ!夏バテや紫外線による夏のトラブルにはアーモンドがいいこれだけの理由

いよいよ夏本番!…だというのにすでに酷暑続きの日々でバテ気味の方、夏を元気に美しく乗り切るために、ビタミンやミネラル、食物繊維を手軽に摂取できるアーモンドミルクでカラダを潤すのはいかがでしょうか。ちなみに7月22日は「ナッツの日」だそうで、今、改めてその栄養や機能面が注目されているアーモンドやアーモンドミルクの魅力について考えていきたいと思います。

菓子やおつまみといった嗜好品としての認知が高かったアーモンドが、健康食材として親しまれるようになったきっかけのひとつに、2013年に発売された「アーモンド効果」(江崎グリコ株式会社)※をはじめとしたアーモンドミルクの存在が挙げられるのではないでしょうか。※地域限定発売。全国発売は2014年

日本の市場にアーモンドミルクという新しい形態が登場したことで、それまで一般的には関心の低かったアーモンドの栄養機能面にスポットライトがあてられることになります。以降、10年間でアーモンドミルクの販売量は約30倍に、販売金額は約22倍に拡大し、その栄養価値とともに馴染みあるものになりました。

アーモンドミルクの魅力は、ビタミンEや食物繊維、オレイン酸、ミネラル、ビタミンB2などの豊富な栄養素が手軽に摂れること。特に抗酸化作用をもつビタミンEの含有量は鰻やアボカド、カボチャなどと比べてもトップクラスに多く、紫外線が気になる季節には摂っておきたい栄養素です。また、硬い細胞壁を砕いて壊し液体にすることで、アーモンドそのままよりも栄養素の吸収率が良く、消化率が2倍以上にあがるという研究結果も報告されています。

資料左)ビタミンE(α-トコフェロール)含有量の比較。出典文部科学省「日本食品標準成分表2020(八訂)」。右)アーモンドの形状別脂肪酸溶出量 。出典:J. Agric.Food.Chem., 56(9), 3409-3416(2008)。

管理栄養士の柴田真希さんによると、「ビタミンEはビタミンCやβ-カロテン(ビタミンA)といっしょに摂ることでその効果を上げるため、夏野菜などをはじめとした他の食材と併せたレシピが良い」とのこと。

また、低糖質でコレステロールゼロ、乳糖を含まないため牛乳を飲むとお腹がゴロゴロとする乳糖不耐症の人や、乳アレルギーの人も安心して摂りいれることができます。後味もスッキリとしており、他の食材との相性が良いアーモンドミルクは夏バテ気味で食欲のない人にもおススメだそうです。

アーモンドミルク×ロゼクリームレシピ

例えば、韓国で話題となり日本でも若者を中心に大人気の“ロゼクリーム”を用いたレシピは手軽で美味しくてオシャレ。

柴田さん監修による、アーモンドミルクをベースに、コチュジャンでピリッとアクセントを効かせたロゼクリームソースでいただく素麺「アーモンドミルクのロゼクリームそうめん」や、アーモンドミルクにトマトやキュウリなどを入れてミキサーにかけ、最後にオリーブオイルをかけて仕上げた「トマトのガスバチョ風アーモンドミルク」など、カラダに美味しいだけでなく、見た目にも鮮やかで元気をもらえそう。

■「アーモンドミルクのロゼクリームそうめん/2人分」そうめん:2束(200g)/むきえび:150g/たまご:1個/アボカド:1/2個(75g)/小ねぎ:1本。(A) コチュジャン:大さじ2/めんつゆ(3倍濃縮):大さじ1/砂糖:大さじ1/2/にんにく(すりおろし):小さじ1/アーモンドミルク:400ml。

[作り方]たまごを8~9分ゆでて半熟ゆで卵を作る。アボカドを角切りに、小ねぎは小口切りにする。エビを茹で粗熱を取る。素麺を茹でて水を切ってから(A)を入れて混ぜ合わせる。適当に器に盛り付ける。Point!麺とつゆだけではたんぱく質やビタミン・ミネラルが不足しがちになる素麺に、ロゼクリームにエビやたまご、アボカドをプラスして栄養価をアップ!

■「トマトのガスバチョ風アーモンドミルク/2人分」。(A)トマト:1個(200g)/(A)きゅうり1/2本(50g)/(A)玉ねぎ:1/8個(25g)/(A)塩:小さじ1/4)/オリーブオイル:小さじ2。[作り方]トマト、きゅうり、玉ねぎをざく切りにする。(A)をミキサーにかける。グラスに注ぎ、オリーブオイルをかける。

さらに、豆腐に豚肉の冷しゃぶを組み合わせた「アーモンドミルクのおかず冷奴/2人分」ならば、ビタミンBやたんぱく質もバランスよく取れて嬉しいかぎり。長ねぎ、ニンニク、ラー油、しょうが、味噌、などをアーモンドミルクにあわせた特製だれと一緒に食べれば食欲も増しそうです。

■「アーモンドミルクのおかず冷奴」。絹ごし豆腐:1丁/豚肉(しゃぶしゃぶ用):100g/おくら:4本(40g) /(A)長ねぎ:1/2本(50g) /(A)にんにく・しょうが(すりおろし):各小さじ1/2/(A)砂糖・鶏がらスープの素:各小さじ1/(A)みそ:大さじ1/(A)アーモンドミルク:/200ml(A)ラー油:適量。

[作り方](1)長ねぎをみじん切りにする。ボウルに(A)を入れて混ぜ合わせる。(2)おくらをゆで、粗熱が取れたら輪切りにする。(3)そのままの湯で豚肉を入れ、火が通ったらボウルにあける。(4)器に食べやすい大きさに切った豆腐を盛り付け、豚肉、おくらをのせて(1)をかける。Point! 豚肉は氷水などに入れると肉質が固くなってしまうためそのまま自然に粗熱を取るとよい。

アーモンドに含まれる「エラグ酸」とは?

アーモンドは、近年、抗加齢医学や老年医学においてホットワードであり、老化のペースを意味する言葉“ペース・オブ・エイジング(PoA)”という観点からも注目されています。

「美容皮膚科医ウォブクリニック 中目黒総院」の髙瀬聡子医師によると、ニュージーランドのコホート研究ではPoAには個人差があり、遅い人は1年間に0.4年分しか歳をとらず、早い人では2.44年分も老化が進むことが分かっているそうです。この差は、遺伝要因が2~3割、環境要因が7~8割ほど関わっているとされ、運動や睡眠、食事などの生活習慣や、紫外線や乾燥の度合いにより老化速度を早くも遅くもできるのです。

アーモンドにはビタミンEをはじめ、最近注目されている抗酸化物質であるポリフェノールの一種であり、腸内細菌と結びつくことで、活性酸素によって損傷したDNAを修復してくれるサーチュイン酵素を生み出す「エラグ酸」などを多く含みます。

慶應義塾大学医学部教授の井上浩義先生は「アーモンドにはビタミンE、ポリフェノール、オレイン酸、食物繊維、ミネラルなどの栄養成分が豊富。なかでもビタミンEとポリフェノールは強力な抗酸化作用をもち酸化ストレスから体を守ってくれる。また、この抗酸化の結果、血行促進作用など、若々しさを保つためのさまざまな作用が期待される」と説明。また、主な成分は固い細胞の中に入っているため「アーモンドの粒を粉砕したアーモンドミルクの方が、栄養成分の吸収率は高くなる」としています。

紫外線を過剰に浴びて発生した活性炭素が、身体の細胞を傷つけてしまうことで生まれるシミやしわ、たるみといった肌の老化対策に、アンチエイジング効果が期待できるアーモンド。もはや“若返りのナッツ”と呼んでも良さそうです。今年の酷暑は、アーモンドやアーモンドミルクを傍らに乗り切りたいものです。

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