母の死から一年 フリートウッドが故郷でメジャー獲りへ

地元開催のメジャーで首位発進を決めたトミー・フリートウッド(撮影/村上航)

◇メジャー最終戦◇全英オープン 初日(20日)◇ロイヤルリバプール(イングランド)◇7383yd(パー71)

実家はロイヤルリバプールからおよそ30kmのところにある。トミー・フリートウッド(イングランド)が当地で母国のナショナルオープンを戦うのは2回目。まだ欧州ツアーを主戦場としていた前回の2014年大会は予選落ちだった。

地元ファンの声援は何よりも心強い(撮影/村上航)

初めてメジャーを経験してから9年後の初日、フリートウッドは故郷でトップに立った。松山英樹らの1つ後ろの組で、地元の大声援を背に「66」。ホールを進めるごとにパットがさえわたり、3mを沈めた後半14番からの3連続バーディで首位を捕えた。

本拠地をリバプールに置く、英サッカー・プレミアリーグのエバートンの大ファン。ホームスタジアムのグディソンパークと、この日の会場の雰囲気を比較して問われ、「ファンのみんなのサポートにこれ以上は求められないよ」と周囲に感謝した。

ホームの声援を追い風に初のメジャー獲りなるか(撮影/村上航)

1月に32歳になった。欧州ツアーでは通算6勝、2017年にはレース・トゥ・ドバイで年間王者にも輝いたが、PGAツアー、そしてメジャーのタイトルがない。両方がここで手に入るなら、長く、美しいストーリーに仕上がるに違いない。

「メジャーで勝つのが夢だ。全英で勝つのは大きな、大きな夢だ。どの会場であろうと、いつも思い描いてきた。でも生まれ育った近くでそのチャンスがあるのは特別なこと」。7月21日は昨年、母のスーさんが亡くなった日。たくさんの思いを抱えてクラレットジャグに手をかける。(イングランド・ホイレイク/桂川洋一)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン