サウナ×生演奏で「ととのう」 熱波師・永井さん、「サ道」作曲家・とくさしさん共演 青森県弘前市

アウフグースを実演する永井さん(右)
本場フィンランドでサウナに入る時の必需品「ヴィヒタ」の製作を体験する参加者ら

 市民グループの弘前サウナ倶楽部(田中小鉄代表)が15日、青森県弘前市土手町のアサヒサウナカプセルイン弘前でサウナフェスを行った。同市出身のプロ熱波師(アウフギーサー)永井テツヤさん(33)の実演に合わせ、テレビ東京系のドラマ「サ道」の劇中歌を手がけた作曲家、青森市出身のとくさしけんごさんが即興でピアノを弾いた。参加者は熱波と音楽が織りなす世界に引き込まれた。

 イベントには県内外の男女60人が参加。6回の実演のうち、午後5時から始まった回には男性13人が参加した。永井さんは熱した石に水をかける「ロウリュ」でサウナ室内に蒸気を発生させ、すかさずタオルであおぐアウフグースを始めた。「体の芯まで熱が入るよう」(永井さん)、初めは優しく、次第に激しくあおいだ。10分間ひたすら熱波を浴び続けると、参加者の全身から汗が噴き出したが、不思議と熱苦しさは感じないようだった。

 休憩スペースではとくさしさんがピアノの生演奏を披露。とくさしさんの前に置かれたモニターからはサウナ室内が確認できるようになっており、アウフグースの強弱に応じて即興で曲のトーンを変えていった。

 青森市から訪れた紺野洋紀さん(50)は「演奏を聞きながらアウフグースを受けるのは初めての体験。いつも以上に『ととのう』ことができた」と満足した様子だった。

 サウナ室内で体をたたき血行を促進する「ヴィヒタ」製作体験や、マンガ「サ道」の著者タナカカツキさんのトークイベントなども行われた。

 田中さんは「永井さんが多くの人をつないでくれた。これからも面白い企画を考えていきたい」と話した。

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