熱狂!熊谷うちわ祭、きょう夕方に国道17号で巡行祭 熊谷駅前すでに客大勢 あす22日クライマックスへ

12カ町の山車や屋台が勢ぞろいした初たたき合い=20日午後6時55分ごろ、熊谷市筑波2丁目の熊谷駅前

 「関東一の祇園」と称される八坂神社大祭「熊谷うちわ祭」が20日、埼玉県熊谷市中心部で始まった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で規模が縮小されていたが、今年は4年ぶりに通常開催。初日の恒例だった熊谷駅前の初たたき合いも4年ぶりに復活し、日本一暑いことで知られるまちが早くも熱気に包まれた。22日まで。

 江戸時代から続く八坂神社の祭礼で、名称は料亭がうちわを得意客に配ったことが由来とされる。毎年7月20~22日に行われ、例年は3日間で観光客約75万人が訪れていたが、近年は新型コロナの影響で諸行事の自粛や規模の縮小が続いていた。

 早朝に八坂神社が合祀(ごうし)されている愛宕神社で渡御発輿(とぎょはつよ)祭が行われ、山車や屋台を出す12カ町には幣束(へいそく)も授与された。夕方には熊谷駅前で12台の山車や屋台が勢ぞろいして、初たたき合いを実施。お囃子(はやし)が奏でられ、鉦(かね)や太鼓、笛のにぎやかな音色が響き渡り、大勢の見物客たちを魅了した。

 同祭で山車や屋台を巡行する12カ町のうち8カ町が毎年交代で、祭りを取り仕切る年番町を務めている。今年の年番町は仲町区。同市仲町の八木橋百貨店社長で、全てを取り仕切る大総代を9年ぶりに務める八木橋宏貴さん(50)は「無事故で盛大にできれば」と意気込みを語った。

 21日は夕方から国道17号を山車や屋台が巡行する巡行祭、22日は夜に大総代の交代式で来年の大総代に年番札を渡す「年番送り」などが行われ、クライマックスを迎える。

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