伊万里市のカブトガニ産卵地、住民が漂着ごみ清掃 7月22日に観察会

カブトガニの産卵地を清掃する地元住民=伊万里市の多々良海岸

 カブトガニの繁殖地になっている伊万里市瀬戸町の多々良海岸で16日、地元住民による清掃活動があった。産卵場所の砂浜には大雨の後で大量のごみが漂着していて、丁寧に取り除いてつがいを迎える環境を整えた。

 伊万里湾のカブトガニは例年7月上旬から産卵期に入り、湾奥の海岸に満ち潮に乗って上陸する。漂着ごみが産卵の妨げにならないよう、保護活動に取り組むグループが複数回にわたって清掃している。

 この日は「牧島のカブトガニとホタルを育てる会」の約30人が、砂浜にたまったヨシや流木など2トントラック3台分を1時間かけて取り除いた。会長の黒川幸彦さん(67)は「今年もたくさんのカブトガニが来てくれることを願っています」と話した。

 産卵のピークは7月下旬。ここ数年は保護活動の成果もあって訪れるつがいの数が増え、2021年から2年続けて1500組前後を確認している。22日は午前11時半から、保護団体による観察会が開かれる。問い合わせは市生涯学習課、電話0955(22)1262。(青木宏文)

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