【異次元の少子化対策】聞きたいみんなのホンネ!アンケート結果公開

6月13日に「こども未来戦略方針」が閣議決定され、政府の掲げる少子化対策の具体的な施策案が見えてきました。

しかし「この施策ってどうなの」という声も。

そこで子ども子育て研究室(通称、子子研)では「異次元の少子化対策」に関する緊急アンケートを実施しました。今回は、皆さまから届いたアツイ意見・アイデアをご紹介すると共に、本当に必要な対策とは何かを考えるきっかけになればと思います。

※以前は異次元の少子化対策と言われていましたが、現在は次元の異なる少子化対策に名称が変更されています。

少子化対策、みんなの意見は?

「こんな少子化対策があったら子どもを産み、育てやすい日本になると思う、あなたならではのアイデアを教えてください」と聞いてみたところ、たくさんのご意見をいただきました。

いただいたご意見をカテゴリーにわけたところ、経済的支援・サービス関連が59%、働き方改革関連が24%、続いて結婚支援、社会の変革、という結果になりました。

経済的支援・サービス

半数以上の方が妊娠・出産・子育てに関する費用についての支援を求めているようです。特に教育費に関する声は多く、学費をネックに子どもを諦める実状があることが明らかになりました。

※頂いたご意見は一部文章を整えて掲載しています。

とにかく学費がかかるのが、子どもを躊躇する要因であるのだから、公立は給食費無料!学費も高校、大学も一律料金を国が払ってほしい(女性/30代)

扶養控除復活と減税です。3人子どもがいます。今のままでは手元にお金が残りません。税負担が重すぎて将来に不安しかありません。今の日本では産み損です(女性/40代)

今は子どもを生めば生むほど金銭的に苦しくなるし、損をするシステムです。子どもをたくさん生んだ人には援助があったらいいと思います(女性/30代)

ナニー(家政婦・ベビーシッター)さんを安く手配できるよう、国が補助してくれる仕組みを(女性/30代)

出産費用の全額補助と不妊治療費の補助(男性/40代)

働き方改革

続いて多かったのが、働き方や経済対策に関する要望。子育てを当事者だけの問題にしない社会構造や根本的な経済対策を望んでいるようです。

子どもが生まれたら、夫は必ず育休をとるように国で決める!(女性/50代)

会社でも既婚者のサポートは独身が行うことがほとんどだと思うので、どちらか一方に偏った支援ではなく、双方が納得できるような仕組みが必要だと思います(女性/30代)

皆働く時間が短く、有休を全て皆消化することを義務にしてほしい。子どもがいる人もいない人も働きやすかったらいいと思う(女性/30代)

給料が上がらなければ、将来の不安が消えることがないので、子どもを作ろうとは思わないと思います。給料を上げる!(女性/30代)

結婚支援

少子化対策をどう考えるかにもよりますが「婚姻率の低下が問題の本質じゃないのか」という意見もありました。

“子どもを育てる人への支援”より先に“独身男女が知り合い結婚に至る比率を増やす施策”の方が「生まれる子どもの数を増やす」目的に対しては桁違いに有効なのでは?(男性/60代)

子どもの子育て支援ではなく、まだ結婚していない、或いは結婚したくてもできない層の支援をしていくことが大事だと思います(男性/30代)

社会の変革

少数ではあったのですが、聞き逃してはいけないこんな悲痛な声も。

どこへ行っても子どもに静かにしろ、と言わない、思いっきり子育てできる風潮、場所があるといい。子どもがいることで肩身が狭い生活はツライ(女性/40代)

もっと街のみんなで会話をしたり見守ったりする仕組みがあり、地域で育てる環境が無いと子どもを育てたいとは思えないです(女性/30代)

子どもに対する世間の目がもっとあたたかくならないと、親も子も肩身が狭い。お金より先に子どもや親子が気兼ねなく生きやすい環境づくりをしてほしい(女性/50代)

子子研ピックアップ!

ここで、私たちが選んだ、是非皆さまにご紹介したいアイデアを紹介します。

1ヶ月に1日でも「子どもと過ごす日」を制定し、親も仕事が休みでかつ学校も休みにして家族と過ごす日を増やす(女性/30代)

子育て専用タウンを作る(女性/20代)

義務教育に子育てを知る教育を組み込む(女性/30代)

政府の「幼児期までのこどもの育ち部会」の中でも、「親になる前からの乳幼児へ関わる機会」「こども理解の大切さ」について言及されており、今、子どもを真ん中にした社会の在り方については注目の高い内容となっています。

子どもがいる、いないのどちらかが優遇されるという話ではなく、子どもの育ちを社会全体で支えられるような取り組みが、今後広がっていくかもしれません。

おわりに

今回は「次元の異なる少子化対策」について、皆さまからいただいた意見やアイデアを紹介しました。いかがでしたでしょうか?

子どもや子育てを社会全体で見守る体制をとりつつ、社会を支える全ての人々が安心して気持ちにゆとりある生活ができることが、今望まれているのではないでしょうか。

今回から始まったこの記事は、今後も「子どもに関するこの話題、みんあどう思う?」をキーワードに、様々なテーマを取り上げていきます。次回もお楽しみに。

文/株式会社フレーベル館 子ども子育て研究室

※子ども子育て研究室(通称「子子研」)は、株式会社フレーベル館の子ども・子育てに関する調査・研究部門です。

調査概要

・調査期間:2023年6月14日~6月27日

・調査方法:インターネットアンケート

・調査対象者:全国 10代~70代

・回答数:622件

調査対象属性

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