米金融大手6社、純利益で明暗 利ざや拡大も投資銀行は低迷

 【ニューヨーク共同】米金融大手6社の2023年4~6月期決算が21日までに出そろった。金利上昇を背景に貸し出しと預金の金利差である利ざやが拡大し、3社の純利益が前年同期と比べて増加した。投資銀行業務を主力とするゴールドマン・サックスは5割超の大幅減益となるなど明暗が分かれた。

 最大手JPモルガン・チェースは5月に経営破綻したファースト・リパブリック銀行を買収したことが寄与し、純利益は前年同期比67%増の144億7200万ドルと四半期として過去最高を記録した。

 バンク・オブ・アメリカは19%増の74億800万ドル。ウェルズ・ファーゴは57%増の49億3800万ドルだった。

 ゴールドマンは58%減の12億1600万ドル。企業M&Aの助言といった投資銀行業務が低調で投資銀関連の手数料収入は20%減った。人員削減に伴う関連費用が増えたモルガン・スタンレーは13%減の21億8200万ドルだった。

 シティグループは36%減の29億1500万ドル。米政府の債務上限問題で顧客が取引を手控えたことや与信費用の増加などを理由とした。

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