グラスハウス、コロナ禍で今月の入場者数は昨年の約4割程度で推移。プールとしては今年が最後の夏になる可能性。/岡山・津山市

8月最後の日曜日となった30日、グラスハウス=岡山県津山市=には家族連れら593人が訪れ、プールで涼を満喫した。記録的な暑さが続くものの、コロナ禍で今月の入場者数は昨年の約4割程度で推移する〝異例の夏〟。施設がコロナ対策に努める中、来場者は思い思いに水遊びを楽しんでいた。
この日の津山市の最高気温は37.6度まで上昇し、3日連続の猛暑日に。訪れた人たちは、90メートルのウォータースライダーや30メートルの滑り台型のワイルドリバーなどを満喫。屋外の流水プールでは青空の下、浮き輪に乗って流れたり、親の背中につかまったりする子どもたちの笑顔がはじけた。
家族で訪れた岡山県岡山市の井上羽梛さん(5)は「浮き輪に乗って流れるプールが楽しかった。水が冷たくて気持ちよかった」とにっこり。
例年は多くの親子連れや友人グループらでにぎわうが、指定管理者のミズノグループ共同体によると、30日までの8月の入場者数(会員を含む)は、計1万3620人で昨年同期の4割程度に減少。7月は3割程度だったという。最も人出が多くなるお盆はいつもであれば1日2000人を超えるが、最多の15日でも899人にとどまった。新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛ムードや、市内小中学校の夏休みが短かったことなどが響いたという。
コロナ対策としては、ロッカーを半減させたほか、レストランを休業して飲食禁止に。アルコール消毒液の設置、抗菌抗ウイルスコーティング剤の塗布、スタッフを含む検温などを行っている。
担当者は「しっかりと対策を講じて来場者を迎えており、安心してプールを楽しんでもらいたい。3密に十分気をつけながら、厳しい暑さをしのいでもらえれば」と話している。割安なナイトタイムもある。
グラスハウスをめぐっては、市民が委員を務める「津山自分ごと化会議」で、年間約1.1億円の税金や今後必要となる大規模改修などから、「2021年3月末の指定管理期間終了に合わせて、廃止もしくは別用途への転用を考える必要がある」との提案書が今年2月、市長に提出されている。市は市場調査を行いながら今後の活用について検討を進めており、プールとしては今年が最後の夏になる可能性がある。

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プールで水遊びを満喫する人たち

© 津山朝日新聞社