フェルスタッペン、今のF1マシンは理想的ではないとの考え「もっと軽くて、ハイブリッドシステムのないマシンに乗りたい」

 レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、2021年と2022年のF1タイトルを勝ち取り、今年、3年連続となるチャンピオンの座に確実に近づいている。パフォーマンスの高いマシンに乗っているフェルスタッペンだが、だからといって、現世代のF1マシンを気に入っているわけではない。

 フェルスタッペンは、マシンの重さを問題視している。
「今年のF1マシンは、信じられないほど速い。2020年と2021年のマシンで走るのも楽しんでいた。幾分機敏で、より楽しいマシンだった。それでもとても重かったね」とフェルスタッペンは語った。

「そこに目を向けるべきだ。もちろん安全基準については、引き上げて改善しなければならない。それがマシンがどんどん重くなっている理由だ。基本的にシャシーが強化されているからね。それを考慮すると、500kgには戻れない。それでも今のマシンは重すぎると思う」

2023年F1第11戦イギリスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

 フェルスタッペンは、パワーユニット(PU)の方向性にも疑問を持っている。

「僕なら間違いなくハイブリッドを廃止する。V8エンジンで走ると、いつもそう思う。エンジンのスムーズさに驚かされるんだ。トップスピードは今のマシンより遅いけれど、トルクの面で違う。シフトダウンからシフトアップまで、挙動のプロセスがとてもスムーズで、今のものよりもはるかに自然だ」

 タイヤに関しては、「僕は小さいタイヤの方がいい」とフェルスタッペンは述べた。

「その方がずっと楽しいからね。今は、コーナーに進入して、エイペックスにつこうとしても、よく見えないんだ」

 フェルスタッペンが、理想のF1カーについて明確なビジョンを持っているのは明らかだ。

「変えたいことはかなりたくさんある。マシンをもっとドラッギーにする。そうすればDRSにそれほど頼らなくて済むようになるだろう」

2023年F1第11戦イギリスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

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