政女党代表権争い 千葉地裁が斉藤健一郎参院議員の仮処分申し立て却下 立花孝志氏「想定内」 総務省に判断迫る

政治家女子48党の代表権争いで、大津綾香氏(30)と対立する斉藤健一郎参院議員(42)が、大津氏と党特別代理人の立花孝志氏(55)を相手に党の代表者としての地位確認などを求めた仮処分申し立てて、千葉地裁は21日、斉藤氏の申し立てを却下した。

斉藤氏は、自身に党の代表権があることや大津氏に代表権が無いこと、党や党代表者としての職務をしてはならないことを仮に求めていた。千葉地裁は決定書で「登記の変更以外については、司法審査の対象外」と、政党内部の問題について裁判所の審判権は及ばないとした。千葉地裁は5月26日、自身に代表権があるとした大津氏からの地位確認の仮処分申し立ても却下している。

仮処分の申し立て却下で、斉藤氏が大津氏を相手取った本訴訟が千葉地裁で行われる。

斉藤氏に党の代表権があるとする立花氏は21日、よろず~ニュースの取材に「可能性は半々。だめ元で、通ればラッキーだと思っていた。想定内」とした。

千葉地方法務局は、同党の代表者を斉藤氏とした名義変更届について、大津氏の印鑑もしくは届け出が必要として認めなかった。立花氏側は法務省にも同じ手続きを行っているが、同省は判断を保留している。

立花氏は、名義変更届を受理するか不受理とするかを総務省に確認するとし、期限までに決定しない場合は同省を相手取り、不作為の違法確認訴訟を起こす考えを明らかにした。

政治資金規正法など、政党に関する法律について、総務省の判断が重視されるとして「総務省は決めるべき決定を放置している。受理しないことは考えられない。代表は斉藤くんか大津さんか、どちらかを判断してもらわないと宙ぶらりんで、党が混乱している。裁判をバックに、総務省にファイナルアンサーを迫る」と強調した。

一方で「代表を大津さんにするという総務書のそれなりの理由があれば、大津さんに代表を渡す。その場合、債権者を確保し、議員を政治団体に移すことも考えている」とも話した。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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