「競争激化も予想」観光業者にとって勝負の夏 さまざまな工夫凝らす伊豆の観光地 客の奪い合いも

2023年の夏休みは久しぶりに家族で出かける方も多いのではないでしょうか。こうした需要を取り込もうと、静岡県・伊豆の観光地は様々な工夫を凝らしています。観光業者にとっては勝負の夏。客の奪い合いが始まっています。

<伊豆グランヴィレッジ グランピング 富樫望支配人>

「ベッドが2つと布団が3つ用意されているので、最大5名様までお泊りいただけます」

伊東市に2022年できた、こちらの宿泊施設。3000㎡の敷地にドーム型テントなど21棟が並び、サウナやバーベキューを楽しむことができる、いわゆるグランピング施設です。

隣には、イルミネーションが人気の伊豆ぐらんぱる公園。客の動向を敏感にとらえた施設運営が人気の素で、2023年は利用者の数が2022年の1.8倍ほど増えたということです。

<伊豆グランヴィレッジ グランピング 富樫望支配人>

「ありがたいことに、8月いっぱいは、ほぼ満館をいただいておりまして、とても盛況です」

新型コロナの影響で、一時期、落ち込んでいた伊東市の観光客ですが、2022年は550万人を超え、2023年は5月までに250万人近くが訪れるなど、さらなる伸びが期待されています。

こうした中、伊東市では温泉街の魅力をさらにPRしようとしています。伊東市観光協会が展開するのは、浴衣のレンタルサービス。JR伊東駅前の空きスペースには、230着のゆかたが用意されていて、1日2,500円からで借りることができます。

<伊東観光協会 村田充康専務理事>

「夏の伊東を浴衣を着て歩いてもらって、街中を賑やかにしてもらいたい」

専門家は、この夏のレジャーについて、客の奪い合いになるのではと予想しています。

<静岡経済研究所 岩本真弥主任研究員>

「4年ぶりのコロナ明けで、マスク着用や営業の制限のない夏休みを迎えるので、静岡県内の観光施設、旅館、ホテルでもお客さんを集めようという動きがあるが、これは全国も同じ状況なので、競争が激しいことが予想される」

久しぶりの解放感を味わいたい2023年の夏。いろんなサービスの充実はわたしたちのレジャーを盛り上げてくれそうです。

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