いよいよ、子どもたちが待ちに待った夏休みが始まります。夏のレジャーの代表格といえば海水浴ですが、子どもたちが思わぬ事故や犯罪に巻き込まれるケースもあり、注意が必要です。
<教員>
「あしたからは何ですか?」
<児童>
「夏休み!」
静岡市の小学校で開かれたのは、夏休み前の学年集会。新型コロナの5類移行後初めての夏休みで、子どもたちは夏のレジャーを待ち望んでいます。その楽しさとは裏腹に、夏のレジャーには思わぬ危険が潜んでいます。
<静岡市観光・MICE推進課 土井直也主査>
「ライフセーバーがクラゲを見つけた。波打ち際のいたる所にいた」
近年、レジャースポットとして人気が急上昇している静岡市の用宗海岸。ここで7月17日に見つかったのが、毒を持つクラゲ「カツオノエボシ」です。「カツオノエボシ」に刺されると感電したような強い痛みがあり、「電気クラゲ」とも呼ばれています。取材中にも、別の種類のクラゲが見つかりました。
<観光客>
「さっきライフセーバーの人が何か見つけていて、クラゲかなって話していた」
<ライフセーバー>
「沖にふわっと青白いものが見えた」
「カツオノエボシ」は遊泳区域などでも発見されていて、市は注意を呼び掛けています。
海をめぐっては21日も事故が起きています。三重県では、友人らと海水浴に来ていた中学生が波にさらわれ、心肺停止になっています。静岡県内の水難事故を見ると確認された事故の大半が海で起きています。
<浜松ライフセービングクラブ 古橋理理事長>
「何kgもある人間を抱えながら泳ぐことはできない」
海水浴での悲劇を減らそうと、湖西市では安全講習会が開かれました。講習では救助する人が水に入らないことを強調。そして、子どもは目の届くところにいさせることが大事だと話します。
<浜松ライフセービングクラブ 古橋理理事長>
「できたら、親御さんたちは、お子さんから目を離さないようにしていただき、なおかつ、ライフジャケットを持っている方については正しく着用してもらいたいと思います」
子どもの安全対策の専門家は、水遊びに潜む別の危険性を指摘します。
<常葉大学教育学部 木宮敬信教授>
「盗撮に注意が必要。子どもの場合は着替えが狙われる」
警察庁のまとめによると、2022年度に児童ポルノの被害を受けた児童は1487人と、2013年からの10年間で2.3倍になっています。このうち、282人が未就学児・小学生で、およそ4割が盗撮による被害です。
着替えは車やテントなどを使い、監視員がいる海水浴場を選ぶなどリスク管理の意識を高めることが必要です。
常葉大学の木宮敬信教授は「悪意を持っている人もいて、こどもがだまされることがあるリスクが潜んでいるのを忘れないでほしい」と呼びかけています。