お囃子列車で機運醸成 8月26、27日 八朔まつり 茨城・ひたちなか

みなと八朔まつりで奏でられるお囃子を楽しむ参加者=ひたちなか市

茨城県ひたちなか市那珂湊地区の夏の風物詩「みなと八朔(はっさく)まつり」が8月26、27の両日、4年ぶりで開かれる。300年以上続く伝統行事で隔年で行われてきたが、前回開催予定だった2021年は新型コロナウイルスの影響で中止された。通常より間隔が空いたため、祭り機運を高めるため、「お囃子(はやし)列車」が初めて企画され、同市内のひたちなか海浜鉄道で走行した。車内には祭りで奏でられるお囃子のきれいな音色が鳴り響き、地元住民が一足先に祭りの雰囲気を楽しんだ。

お囃子列車は祭りに参加する町内の一つ、田中町氏子会(桜井康弘会長)が企画、17日に実施された。海浜鉄道の車両1両を貸し切り、同会の会員ら地元住民約60人が乗車。那珂湊駅を出発し、約1時間半かけて湊線全線を走行した。

車内では笛や太鼓、三味線の演者7人が祭りで奏でるお囃子「おっしゃい」「とっぴき」のほか、磯節や花笠音頭などの民謡を披露した。参加者は曲に合わせて手拍子やかけ声を送って盛り上げた。

参加した同市栄町の野口夏樹さん(28)は「列車で聞くお囃子も良かった。4年ぶりの八朔まつりが盛り上がることに期待したい」と笑顔を見せた。

桜井会長は「4年間開催できず、多くの会員が寂しい思いをした。8月の本番では今での思いを爆発させて楽しい八朔まつりにしたい。多くの人に楽しんでほしい」と話した。

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