斎藤佑樹、多くの伝統が息づく国・ロンドンへ! 野球文化に触れ、グランピングではハエと格闘!?

BS日テレでは、7月28日から「斎藤佑樹 ロンドン発!500マイルの旅」(金曜午後10:30)がスタート。2021年に現役引退した元プロ野球選手の斎藤佑樹の初冠番組だ。放送に先駆けて、初のイギリス訪問で5日間におよぶ500マイルの旅を終えて帰国した斎藤の取材会が行われた。

高校・大学・プロと球界のエースとして活躍し、“ハンカチ王子”の愛称で親しまれた斎藤が、メジャーリーグベースボール(MLB)の取材のために訪れたイギリスで、ロンドンからエディンバラまで一人旅。“野球の原形”と言われるスポーツ・クリケットの本場であり、王室をはじめとした多くの伝統が息づく国・イギリスの自然、文化や人々の暮らしに触れ、新たなる可能性を見いだしていく。

まずは、今回の旅を振り返り、「朝4時に起きて遅い時間まで撮影を組んでいただいて、僕としては体力的にも中身の濃い時間になったな、というのが率直な感想です」とハードなロケだったにもかかわらず、ポジティブに語る。イギリスは初めて訪れたということで、「イギリスの野球文化も含めていろいろと勉強できる旅になりました。そもそもイギリスの野球ってどんなところから始まったんだろうとか、イギリスの文化と日本の文化の違いが気になっていたので、頭をクリアにしてあまり先入観を持たずに行って、いろいろと知ることができたらいいなという思いで回りました」と真摯(しんし)に答えた。

ロンドンでは、コベント・ガーデン、ロンドン・アイ、バッキンガム宮殿などの観光名所はもちろん、オックスフォード大学のカレッジや学生寮を見学。コッツウォルズでは、牧場を訪れて羊毛業を体験。羊の毛刈りや牧羊犬が羊を追うデモンストレーションに参加した。

「人生の中で、羊の毛を刈る機会があるなんて思っていなかったんですけど、貴重な体験をさせていただきました」と感謝している様子。だが、心配なこともあったようで、「もしかしたら羊の皮膚を傷つけてしまったかもしれないです。けど、(教えてくれた方が)大丈夫だと言ってくださったので、すごく寛容に受け入れてもらえたなと思っています。すごくすてきな方たちばかりで、言葉では言い表せないんですけど、イギリスの歴史を支える羊毛産業をこういう方々が支えているんだなと感じて、勉強になりました」としみじみと思い返していた。そして、「見本を見せてくれた方は、本当に1分もかからないくらいで全身の毛を刈り終えていたんですけど、僕は本当にちょっと刈るだけなのにすごく難しくて、恐る恐るやっていました」と明かしながら、手で毛刈りをするしぐさをして見せた。

今回のロケで楽しかったことを聞かれると、ロケ全体を通して体力勝負で大変だったこともあって、「4日目に体験したグランピングは本当に楽しかった!」と目を輝かせる。現在、キャンプブームに沸く日本でも人気のグランピング施設は、実はイギリスが発祥。そこで、斎藤は普段はあまりしない料理にも挑戦したという。

「施設の外は寒いけど中は暖房がついていなくても暖かくて、料理をしている時にドアを開けっ放しにしていたんです。そうしたらハエが3匹入ってきて、別に大丈夫かなと思って気にせず寝たんですけど、すっごくうるさかったです」と笑いながら報告。結局、「夜にハエを追っ払ってから寝直したのは、ちょっと楽しかったですね」とほほ笑ましいエピソードを披露した。

将来は「野球場を作りたい」という夢がある斎藤。今回の旅で体験したことは「夢をかなえるためにすべてが勉強になった」と充実感をうかがわせた。また、イギリスはクリケットやサッカーの国というイメージを持っていたようだが、「野球をプレーしている人が思ったよりも多くてうれしかった」とほほ笑む。続けて「日本の野球は環境や道具を含めてすごく恵まれていたなと感じた」と自身が置かれていた環境のありがたみを、あらためて感じたことを伝えた。

現地の子どもたちが道具の少ない中でも野球をしているのを見学したり、いわゆる草野球をしている大人のチームと対戦させてもらったのも貴重な時間。「決して上手とはいえないチームでしたが、野球に対する情熱やうまくなりたいという気持ちが伝わってきて、僕たち日本人と変わらない思いにうれしくなりましたし、僕自身ももっと野球を勉強したいという思いが湧いてきました」と、斎藤の人柄が伝わってくるコメントが返ってきた。

初回放送では、初めてのイギリスを趣味のカメラを片手にワクワクしながら散策。しかし、ロンドン中心部の地下鉄に乗ろうとすると切符を買うところでつまずいてしまう。自販機に悪戦苦闘しつつも、なんとか購入し地下鉄に乗車。やっとの思いで到着した駅では、あるハプニングに見舞われる。

世界遺産の街でさまざまな出会いやいろいろなことを経験した斎藤が、何を思い、どんなことを未来につなげていくのか? 個展を開くほどの腕前を持つ斎藤が切り撮ったロンドンの街並みや、人々の生活などにも興味がそそられる。

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