学生起業家増やしたい 富山県内大学院生ら法人設立、コンテストや合宿企画

起業家育成の方針を説明する加藤さん(右)

 学生起業家を増やそうと、富山県内の大学院生らが一般社団法人「T(ティー)-Engine(エンジン)」を設立した。挑戦したい事業を発表するコンテストやアイデアを考える合宿のほか、児童生徒への教育といった活動を通じて起業マインドの醸成を図る。役員に就いた学生が21日、射水市内で発表した。

 設立したのは、県立大大学院2年で2022年に起業した加藤哲朗さんら。富山県の大学発ベンチャー数が全国でも下位にとどまる現状を変えるため、「当事者目線でスピード感を持って取り組む」組織をつくることにした。

 加藤さんが代表理事に就き、同じ志を持つ県立大の大学院生と富山大生、富山情報ビジネス専門学校生の3人が理事を務める。

 事業計画では、学生がチャレンジしたい事業を発表し、参加者から応援金を募るコンテストを開く。小中学校などと連携して起業教育にも力を入れる考えで、既に富山北部高校と進めている。

 学生会員のほか、企業の応援会員から月5千円~2万円の会費を募って運営資金に充てる。富山大と県立大の起業部、地域活性化や交流の拡大に取り組む一般社団法人「とやまのめ」とも協力する。

 21日、活動拠点にする射水市西高木(小杉)の古民家で記者会見を開いた。加藤さんは5年間で学生起業家100人を輩出することを目標に掲げ「学生の力で富山を変えていきたい」と語った。

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