後半戦へ 広島カープ “足のスペシャリスト” 羽月隆太郎 26試合で10盗塁

石田充 アナウンサー
数字が気になります。広島カープは、後半戦を「2位」で迎えます。そして、もう1つの数字が、トップと「2差」(7月16日時点)。阪神とは1ゲーム差なんです。2差というのは、羽月隆太郎 選手にまつわる数字なんです。

16日にこんなシーンがありました。8回、野間峻祥 選手がタイムリーを打って、3対2と勝ち越した後、野間選手の代走として羽月選手が出てきたんです。そして、初球から走ります。10個目の盗塁。相手は、けっこう盗塁を警戒しているんですが、ゆうゆうセーフです。

これで羽月選手は10個目の盗塁となったんです。セ・リーグの盗塁ランキング(7月16日現在)でトップの阪神の近本選手(12盗塁)まで2差。成功率も高くて、わずかにまだ2回しか失敗がなくて、近本選手(86%)並みの成功率(83%)です。

セ・リーグ盗塁ランキング(7月16日現在) 成功 失敗 成功率 試合数 1 阪神 近本 12 2 86% 73 2 広島 羽月 10 2 83% 26 3 阪神 中野 10 8 56% 83 4 中日 岡林 9 6 60% 83 ほか1人

さらに注目は試合数です。近本選手はけがで離脱したんですが、中野選手・岡林選手ってフルイニング出場を続けている選手たちなんです。そこに割って入っている、26試合で10盗塁の羽月選手。すごくスペシャリスト感があります。

そこで10盗塁について詳しく調べてみました。

羽月隆太郎「盗塁のシチュエーション」 1 5/11 中日 2-2 9回 3球目 2 5/13 巨人 1-2 9回 1球目 3 5/19 阪神 8-7 8回 2球目 4 6/8 日本ハム 4-2 9回 2球目 5 6/16 西武 2-0 8回 6球目 6 6/17 西武 4-0 4回 2球目 7 7/6 阪神 3-0 8回 2球目 8 7/9 中日 3-2 8回 3球目 9 7/13 巨人 0-1 5回 3球目 10 7/16 DeNA 3-2 9回 1球目

傾向1 10分の9が「3球目」以内

まず10盗塁しているうちの9つは「3球目」以内に走っている。思い切ったスタートができているんです。

傾向2 10分の4でホームに生還 → うち3つは内野ゴロで!

さらに、10回走って4回はホームに帰ってきている。4割の確率で帰ってきて、うち3つは内野ゴロで帰ってきている。相手にとってはダメージの残る生還の仕方なんです。

傾向3 スタメン4試合 → うち「2試合」で盗塁

さらに、代走だけではなくて、6個目と9個目の盗塁はスタメンで出ているんです。4試合しかスタメンはないんですが、2試合のスタメンの日、4回・5回と早いイニングに自分でヒットを打って盗塁しているという傾向もあるんです。

そうなると、こちらも見てほしいんです。

広島カープ 盗塁数 7月16日現在 去年 1 羽月 10 2 2 西川 7 2 3 秋山 6 0 4 上本 6 2 5 菊池 4 2 6 野間 3 7 7 矢野 2 0 8 大瀬良 1 0 ほか6人 計45 計26

チームの盗塁数も羽月選手はトップなんですが、去年よりも軒並み、みなさんが数字が上がっていて、16日までに45盗塁なんですが、見てください。

セ・リーグの盗塁ランキング(7月16日現在) 1 広島 45 2 ヤクルト 44 3 阪神 40 4 巨人 27 5 中日 25 6 DeNA 19

セ・リーグの盗塁ランキングでカープが1位。羽月選手並びにほかの選手、いい数字が出ているという盗塁に関する数字でした。

(RCC「イマナマ!」カーチカチ!テレビ 7月17日放送より)

© 株式会社中国放送