吉沢亮を知る3つのポイント『東リベ』マイキーの原点となった過去作とは?

累計発行部数7000万部(2023年1月時点)を突破している和久井健による大人気タイムリープ・サスペンス『東京卍リベンジャーズ』を実写映画化した『東京リベンジャーズ』。

その待望の続編となる『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-』がいよいよ公開となりました。6月にはさらなる続編の『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』の公開も控える中、本作で佐野万次郎/マイキー役を演じる吉沢亮さんに注目。

吉沢さんのこれまでのキャリアを振り返り、3つの観点から吉沢さんの演技に注目してみたいと思います。マイキーに繋がる共通点とは?

『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』より

吉沢亮の二面性と『仮面ライダーフォーゼ』

吉沢亮さんは、1994年2月1日生まれの現在29歳。「アミューズ全国オーディション2009 THE PUSHマン」で3万人を超える応募者の中からRight-on賞を受賞し、デビューを果たしました。

最初期には舞台やディズニーチャンネルの情報番組『ディズニー365』で初々しい姿を見せていた吉沢さんは、2011年『仮面ライダーフォーゼ』で朔田流星/仮面ライダーメテオ役を演じ、ブレイクを果たしました。

同作に出演する以前の吉沢さんは、デビュー間もない新人俳優であったため、どこかぎこちない演技を魅せることが多かったのですが、この一種の影を纏った朔田流星役を演じていくことで、徐々に演技のイロハや内面を掘り下げる術を学んでいったように感じます。

『仮面ライダーフォーゼ 公式ヴィジュアルブック 』(グライドメディア)

実は、この頃の決して王道のヒーローとは言えないキャラクターを演じた経験が、のちの『東京リベンジャーズ』マイキー役を演じる際に、非常に活きている印象を受けるのです。

朔田流星というキャラクターは、昏睡状態に陥ってしまった親友を救うため、アリエス・ゾディアーツを探しており、目的のためなら手段を厭わない、少し冷血なキャラとして登場します。

普段は仮面ライダー部に仮入部する臆病な交換編入生を演じながら、裏ではあらゆる企みを画策する、いわば王道の仮面ライダー像とは異なる存在感を発揮した、陰のある尖った役柄……つまりアンチヒーロー的な存在と言っても過言ではないのです。

一方の『東京リベンジャーズ』マイキー役もまた「不良の時代を作る」という目的の元、「東京卍會」という不良グループの総長を務め、友を裏切ってでものし上がろうとする冷血さを併せ持った、こちらもアンチヒーロー的なキャラクターです。

普段は盟友のドラケンや花垣武道らに、どこにでもいるような普通の青年らしいお茶目な表情を見せながらも、いざ総長としてスイッチが切り替わると、冷酷無慈悲な表情へと変貌する。また両者ともに、友のためなら周囲が見えなくなる点も共通しています。

上記のようにマイキーの二面性を体現した演技は、『仮面ライダーフォーゼ』時代に培ったスキルであるように感じ、キャリア初期、それも初の大役で、朔田流星という深みのある役柄を演じたことが、大いに活かされている印象を受けるのです。

さらに『仮面ライダーフォーゼ』では拳法の使い手という役柄だったことから、アクションという点でもかなりの経験を積んだはず。これもまた『東京リベンジャーズ』のアクションにおける土台になっているのも見て取れます。

吉沢亮のカリスマ性と『キングダム』

吉沢亮さんと言えば、『銀魂』沖田総司、『BLEACH』石田雨竜、『キングダム』嬴政など、これまで漫画原作の作品で数多くのキャラクターを演じてきました。

そこには、“平成のアラン・ドロン”とさえ言われる、あまりにも現実離れした美しすぎる容姿が関係していると思われるのですが、やはり最たる理由として、カリスマ性という点においても吉沢さんは、他の俳優とは一線を画すものを持っているように思います。

前述の実写版『キングダム』で演じる嬴政は、後に始皇帝となる第31代秦王というキャラクター。誰もなしえなかった中華統一を目的に掲げる貫禄たっぷりの存在です。それだけの背景を持ったキャラクターを演じるためには、俳優自身にも目を見張るほどのカリスマ性が必要になってきます。

吉沢さんは、そんな難役であるにもかかわらず、見事に嬴政役を演じて魅せ、まるで漫画やアニメの世界から飛び出してきたかのような説得力ある好演を披露しました。

そんな『キングダム』と『東京リベンジャーズ』の共通点と言えば、やはりどちらも軍勢を率いて世界を変えようとしている点でしょう。人々の上に立つ人間は、人々を魅了するカリスマ性に優れた存在でなくてはなりません。

『キングダム』と『東京リベンジャーズ』では「規模」という点でかなりの大差はあるものの、それでもキャラクターが圧倒的な存在感を放っていることに変わりはありません。

もちろん生まれ持った天賦の才もあるとは思いますが、マイキー役を演じる前に、それよりも大きな存在である嬴政役を演じたことが少なからずヒントとなり、スクリーンからも伝わるほどのカリスマ性を放つことに成功したと言えるのではないでしょうか。

吉沢亮の演技幅と『ぶっせん』

ここまで吉沢亮さんのシリアスな演技に注目してきましたが、実は吉沢さんはコメディも大の得意としています。

2013年のテレビドラマ『ぶっせん』で魅せた演技がその最たる例で、実に個性豊かな面々が顔をそろえる作品の中でも、決して印象薄になることはなく、むしろ表情豊かな演技と可愛らしい仕草所作で、三枚目としての魅力をも開花させたように思います。

『ぶっせん DVDスペシャルエディション』(ポニーキャニオン)

思えば『仮面ライダーフォーゼ』時代からコミカルな演技が印象に残っている部分も多く、大河ドラマ『晴天を衝け』などでも、イケメン俳優でありながら三枚目的な魅力も同時に発揮。稀有な俳優として、唯一無二の存在感を放っているのもまた事実です。

単なるイケメン俳優では終わらず、イメージにとらわれない体当たりな芝居ができる点も「吉沢亮」という俳優の魅力と言えるのかもしれませんね。

これまでのキャリアで得た経験が蓄積され、現在の活躍へと繋がっている、吉沢亮さん。今後も待機作目白押しの吉沢亮さんの活躍から目が離せません。

(執筆:zash)

■吉沢亮が演じた“クセつよ”なキャラ6選。美貌で観客を圧巻…魅せる演技に注目https://numan.tokyo/anime/3X8Jt/

■第2位は吉沢亮!平成ライダー出身のイケメン俳優、第1位は? 佐藤健、菅田将暉etc https://numan.tokyo/drama-stage/984z8/

『東京リベンジャーズ 2 血のハロウィン編』作品情報

【後編「-決戦-」STORY】

東卍崩壊の危機をもたらす、かつての親友同士の壮絶な戦いがついに始まった。 マイキーは敵の芭流覇羅に寝返った場地を連れ戻すために。芭流覇羅にいる一虎は東卍をぶっ潰し、マイキーを殺すた めに。マイキーの兄・真一郎の死により壊れてしまった東卍結成メンバーたちの絆。

「もう、誰も死なせたくない!」 それぞれの想いを受け止め、タケミチは、明るい未来のため、最悪の結末を止められるのか! そして、もう一度ヒナタを、仲間の未来を救えるのかー。

◇タイトル:
前編:『東京リベンジャーズ 2 血のハロウィン編 -運命-』
後編:『東京リベンジャーズ 2 血のハロウィン編 -決戦-』(6月30日(金)公開)

◇原作:和久井健『東京卍リベンジャーズ』(講談社『週刊少年マガジン』KC)
◇監督:英勉
◇脚本:髙橋泉
◇音楽:やまだ豊
◇主題歌:SUPER BEAVER
【前編『-運命-』】「グラデーション」
【後編『-決戦-』】「儚くない」(ソニー・ミュージックレーベルズ)

◇出演:北村匠海 山田裕貴 杉野遥亮 今田美桜 鈴木伸之 眞栄田郷敦 清水尋也 磯村勇斗/永山絢斗 村上虹郎 高杉真宙/間宮祥太朗/吉沢亮
◇配給:ワーナー・ブラザース映画

◇(C)和久井健/講談社 (C)2023 映画「東京リベンジャーズ 2 血のハロウィン編」製作委員会

◇公式サイト:tokyo-revengers.jp
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