土用の丑の日を30日に控え、ウナギ商戦が盛り上がってきた。資源量の減少でウナギの取引価格が高止まりする中、家族で分けられる特大サイズのかば焼きや、ウナギを2匹使った豪華なうな重など、小売り各社が工夫を凝らしている。
イオンリテールのウナギ商品の予約販売額は7月上旬時点で昨年実績を8％上回る。力を入れるのは下旬に発売する「鹿児島県産うなぎ蒲焼」の超特大サイズ（3758円）。ローソンは「せっかくならぜいたくをしたい」という需要に応じ、ウナギ2匹のうな重を5378円で販売する。食品ロスを減らすため事前予約を原則とする。
首都圏を中心に展開する「鰻の成瀬」は専門店の味を比較的手軽に楽しめるとして急成長し、昨年秋に1号店を開店してから10店以上に増えた。専用オーブンを活用し職人を雇わないことや、営業時間を絞ることで固定費を抑え、うな重（松）を2600円で提供している。
現在はほぼ天然の稚魚を育てている養殖ウナギについて、農林水産省は50年までに全て稚魚から養殖する目標を掲げている。
