広島市の平和記念公園で22日、夏休み中の子どもたちが原爆ドームなどを描く写生大会が開かれた。小中学生ら35人が原爆資料館で江種祐司さん(95)の被爆体験を聴いてから原爆ドーム近くに移動し、平和を願いながら絵筆を走らせた。
江種さんは師範学校生だった17歳の時に被爆。学徒動員され広島市沖の金輪島で弾薬などを輸送する作業に従事していた。その日のうちに広島の市街地に戻り、翌日以降は遺体の焼却やけが人の救護に当たった。
そこで目にしたのは髪が焼けて縮れ、血を流しながら逃げる女性の姿。「今でも目に焼き付いている」と子どもたちに語りかけ、「原爆投下は人類史上最大の犯罪だ」と力を込めた。