過去にあった『犬の悲惨な事故』
室内飼いされる犬が増えている現代では「犬の事故」と聞いても、なんとなく他人事のように感じる飼い主さんが多いのではないでしょうか。
しかし、室内飼いの犬でも屋外で事故に遭うこともありますし、実は犬の事故は家の中など身近な場所で起きることも多いといわれています。
今回は、過去に実際に起きた「犬の悲惨な事故」をご紹介しますので、リスクを回避できるよう参考にしてください。
1.交通事故
たとえ室内で飼われている犬であっても、交通事故に遭うことがあります。
散歩中にリードが外れてしまったり、家のドアが開いていて犬が脱走する可能性も。また、たまたま散歩中にノーリードにした瞬間に犬が逃げてしまうこともあります。
このように犬が飼い主の側から離れて道路に飛び出し、車に跳ねられてしまう状況はたくさん考えられます。飼い主の目の前で車に跳ねられ、亡くなってしまう犬も少なくありません。
2.他の犬に噛まれる
時々ニュースにもなっているのが、犬の噛みつき事故です。
犬の噛みつき事故で多いのが、大型犬が散歩中の小型犬に噛みつき殺してしまうという事故で、愛犬を守ろうとした飼い主さんも大怪我をしてしまいます。
犬を飼っているなら加害者にも被害者にもなり得る事故ですので、しつけをしっかり行う、リードを必ずつける、首輪やハーネスが抜けないように適正なつけ方をするなどの対策をしましょう。
3.誤飲事故
家の中で起きる犬の事故で多いのが、誤飲による窒息や中毒です。
犬は好奇心旺盛で、食べ物以外の物でも飲み込んでしまうことがあります。
特に次の物は危険性が高いので、注意が必要です。
- 電池
- 人間用の薬
- チョコレート
- ネギ類
- 漂白剤
- たばこ
- 串、針、画鋲
これらを飲み込んだ場合は、すぐに動物病院へ連絡して指示を仰ぎましょう。
4.転落事故
犬は高い所に登るイメージがあまり無いかもしれませんが、転落事故も決して珍しい事故ではありません。
犬の転落事故で多いのがソファーやベッドからの転落、または抱っこしている飼い主の腕の中からの転落です。
犬は転落すると猫のように上手に着地することはできないため、大怪我をしてしまうことがほとんど。打ちどころが悪ければ死んでしまうこともあります。
ベランダの隙間から転落することもあり得るので、注意しましょう。
5.浴槽で溺れる
災害用にお風呂にお湯を溜めたままにしているご家庭も多いかと思いますが、犬を室内で放し飼いにしている場合、浴槽に犬が転落しないように注意してください。
犬が興味本位でお風呂をのぞき込んで転落、溺死してしまう事故は実際に起きています。
浴槽に蓋をしている場合でも、犬が上に乗ってずらしてしまい転落する恐れがあります。犬が浴室に入れないようにするか、お湯を抜くようにしておきましょう。
愛犬が事故に遭わないために飼い主ができること
愛犬を守るために、飼い主は知識を身につけ事故を防ぐようにしましょう。「大丈夫だろう」という飼い主の油断が、愛犬の命を奪う事故に繋がることもあります。
「リードを必ず付けて散歩する」「誤飲や中毒の恐れがあるものは出しっぱなしにしない」など、基本的なことを日頃から守っていれば多くの犬の事故は防ぐことができます。
もちろん、ノーリードの犬に襲われるなど防ぎようがない突発的な事故もありますが、愛犬が事故に遭う可能性を下げることが大切です。
まとめ
犬の事故は身近な場所で起き、時には愛犬の命を奪うこともあります。元気だった愛犬を突然事故で失った時の飼い主さんの悲しみは想像を絶するほど辛いでしょう。
事故に遭う犬を少しでも減らすためには、飼い主がリスクを知って対策をすることが大切です。この記事を参考に、愛犬を守ってあげてくださいね。
(獣医師監修：平松育子)
