犬が短命になる『室内の絶対NG行為』4つ 亡くなる可能性もある危険な環境やタブーとは?

犬が短命になる「室内の絶対NG行為」

気候変動や天候不良、衛生面や体調管理など、さまざまな問題から愛犬の室内飼いを選択されている飼い主さんも多いことでしょう。

しかし、たとえ室内であっても、飼い主さんの何気ない行為によって、愛犬のケガや病気、はたまた命に関わるケースにつながる可能性もあるのです。

そこで今回は、犬が短命になる『室内の絶対NG行為』についてご紹介します。

1.室温を調整しない

「部屋の中にいるから大丈夫」と室温を調整しないのも、犬を短命にするNG行為です。犬にとって快適な室温は23度前後(年齢や犬種によって異なります)、湿度は50%です。犬は高温多湿が苦手な動物なのです。

そのため、人間が「今日は暑くない」と自分の感覚でエアコンをつけなかったり、エアコンをつけても犬にとっては設定温度が高すぎるなど、犬に合った室温調整をしないと熱中症になるリスクが高まります。

熱中症は疾患をもたない健康な犬でも、重篤になると死に至る可能性のある恐ろしい病気。「夏の室温管理=犬の命を守る」ことなのです。

冬の場合でも、暖かい空気は上の方に、冷たい空気は下の方に流れていくため、室温よりも犬は寒い思いをしている可能性があります。犬の様子を見ながら、サーキュレーターを活用して空気を循環させたり、犬用のホットカーペットを使ったりと対策してみてはいかがでしょうか。

2.犬に要求されると全て応えてしまう

飼い主さんと愛犬との距離が近く、家にいる間はいつでも一緒という室内犬だからこそ気をつけたいのが、愛犬からの要求です。

犬に要求されるがままにおやつやご飯をあげてしまうと肥満になる可能性がありますし、甘えられるがままに愛犬をかまうとわがままな性格になって、飼い主さんの指示に従わなくなってしまうかもしれません。

また要求されるがままにかまっていると、飼い主さんが外出などでいなくなったときに、犬が不安から破壊や自傷行為など問題行動を起こす分離不安症になってしまう恐れもあります。

例えば、飼い主さんがご飯を出し忘れていて、それを気付かせるために要求してくるように、必要なことの要求に応えるのは問題ありませんが、それ以外の場合は、飼い主さんのタイミングやしつけのことを考えて接するようにしてくださいね。

3.誤飲しやすいものを放置している

犬が誤飲してしまいそうなものを放置したまま、というのも、室内犬にとっては危険な環境です。

ピアスのようなアクセサリーや子供のおもちゃ、タバコやボタン、薬など、室内には犬が誤って飲み込んでしまいそうな小さなものがたくさんありますよね。ほかにも壊れやすいおもちゃや布製品も噛んで飲み込んでしまうことがあります。そのようなものを犬の口が届くところに置きっぱなしにしていて、それを犬が飲み込んでしまうと、窒息あるいは腸閉塞になって手術が必要になったり、ときには命を落とす危険性もあります。

犬が誤飲しそうなものは犬がいる場所には放置せず、愛犬の届かない場所にしまうことを徹底しましょう。

4.どこにでも入り込める環境にしている

犬がどこにでも入り込める環境であるというのも、室内犬にとっては危険なNG行為です。「行けない場所があるなんてかわいそう」と思う方もいるかもしれませんが、果たしてそうなのでしょうか。

例えば、キッチンには包丁やピーラーなど、犬がケガをしそうな器具がたくさんありますし、キッチンのゴミ箱をあさって食べてはいけないものを口にしてしまうケースも後を絶ちません。誤って犬がコンロを点火させてしまい、自宅が火事になったケースもあります。

また、ご家庭によっては、おうちに階段のある方も多いはず。人間用の階段を上り下りすることは、犬の足や腰にはとても負担になりますし、転落事故につながる危険性もあります。

犬は警戒心が強い動物なので、どこにでも行ける状態にしていると、おうち丸ごと犬が見守らないといけないスペースになってしまい、ストレスになってしまうことも。

愛犬のことを思うなら、出入りできるエリアを区切ってペットゲートを設置する、犬の居住スペースを区切るなど、犬が快適に過ごせるように工夫してみてください。

まとめ

今回は犬が短命になる危険性もある室内の絶対NG行為についてご紹介しました。室内だからこそ気をつけないといけないことがたくさんありましたね。

大切な愛犬を守るためにも、今回ご紹介したNG行為を参考にしつつ、愛犬が快適に安心に過ごせる環境づくりを意識していきましょう。

(獣医師監修:平松育子)

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