F1とハンガリーGPが契約延長を発表。2032年までハンガロリンクで開催へ

 7月22日、F1世界選手権はハンガリーGPとの開催契約を延長し、2032年までハンガロリンクがF1カレンダーに残ることを発表した。この新契約は、レースの舞台となるハンガロリンクが昨年12月に発表したサーキット施設の一部改修を受けたものとなる。

 1986年にF1カレンダーの仲間入りを果たしたハンガロリンクは、ハンガリーの首都ブダペストからわずか20kmの場所に位置する4.38kmのテクニカルサーキットだ。かつてはアイルトン・セナやミハエル・シューマッハーといったレジェンドドライバーが勝利を収め、現役ではフェルナンド・アロンソ、ルイス・ハミルトン、ダニエル・リカルド、エステバン・オコン、マックス・フェルスタッペンもこのコースで優勝を経験している。

 2023年も伝統のハンガロリンクで第12戦としてF1が開催されているハンガリーGP。今年は昨年の29万人を上回る30万人の観客動員を見込んでおり、土曜日に行われた予選ではルイス・ハミルトン(メルセデス)が2021年サウジアラビアGP以来となる通算104回目のポールポジションを獲得し、サーキットに訪れたファンを沸かせた。

2023年F1第12戦ハンガリーGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

 ハンガリーGPはこれまで2027年までF1開催契約を結んでいたが、レースウイーク中に新たにその契約を5年間延長することが発表され、2032年まで開催契約が延長された。この発表に、F1会長兼CEOを務めるステファノ・ドメニカリは「ハンガリーGPの開催期間を5年間延長することができるのは素晴らしいニュースだ」と語った。

「ハンガロリンクはブダペストという素晴らしい街に隣接する特別なサーキットであり、すべてのドライバーとファンが楽しみにしているレースのひとつだ。プロモーターが、施設を改良し、ファンの体験をさらに向上させることを約束した。そのことはもうひとつの重要なステップであり、レースをさらに向上させ、より良いものにするために、我々がすべてのイベントに望むことだ」

 また、ハンガロリンクCEO兼社長のジョルト・ギュレイも「この契約延長に合意できたことを誇りに思うとともに、光栄に思う」と喜びの声を残している。

「現在は世界的なF1人気が驚くほど高まっており、かつてないほど多くのサーキットがカレンダーへの参加を競い合っている。パドック、メインスタンド、観戦エリアの改修を含むサーキットのアップデートは2026年までに完了する予定だ。F1に期待される高い水準を反映したワールドクラスの会場で、常に我々の最優先事項であるファンとチームをもてなすことができるのは、大きな満足の源となるだろう」

「私と同僚たちは、8年前からこの重要な開発プロジェクトに取り組んできた。今日の発表は私たちの総力を結集した成果だ。そして、このハンガロリンクでプレミアムなF1レースが今後何年も開催されることを楽しみにしているよ!」

© 株式会社三栄