犬が熟睡している時に見られるサイン4つ!快適に眠ってもらうために飼い主が用意すべき環境とは?

1.仰向けで寝る

外敵のいる野生で生きていたオオカミのなどの動物を祖先に持つ犬は、防衛本能を持っています。特に、眠っているときは無防備な状態にあるため、少しでもリスクを減らすために急所であるお腹を守るように丸まって眠ります。

しかし、安心して眠れる場所だと犬が感じている場所では、仰向けでお腹を丸出しにして眠ることもあります。そもそも周囲に対して警戒心を持っていると、物音などに気がつけるように熟睡することがありません。

犬がお腹を上に向けて「へそ天」と呼ばれる体勢で眠っているときは、その場で寝ることに安心して熟睡していることが考えられます。

2.足を横に伸ばして脱力している

犬は本能的な習性として、自分の身に危険が迫ったとき、すぐに動き出せるような体勢で眠ることがあります。犬が緊張感や警戒心を持っている場合、休憩や睡眠の際もさっと立ち上がれるように伏せの姿勢をとることが多いでしょう。

その反対に、安心して熟睡しているときは、足を横に投げ出すようにして横向きの状態で眠ります。全身の力が抜けたように、ダラーンとした姿勢で体を倒しているときはしっかり熟睡していることが考えられます。

3.白目になっている

犬が眠っているときに、ふと見ると白目や半目になっていることはありませんか?

このようなときは、犬が熟睡状態になっていて脱力していることが考えられます。体に力が入っていないため、顔の筋肉も緩んでいて目が少し開いてしまったり白目になってしまったりしているのです。

この表情を見たときは一瞬びっくりするかもしれませんが、愛犬が安心して眠っている証拠なので、あたたかく見守ってあげてくださいね。

4.体がピクピクと動く

眠っていると思っていた愛犬の体が、小刻みに動いている様子を見たことがある飼い主さんも多いと思います。

犬が寝ているとき、手足をバタバタと動かしたり、目や鼻、口元が痙攣しているかのようにヒクヒクと動いたり、時には寝言のようなものを言ったりすることがあります。これらは犬が熟睡して深い眠りの中にいるときに起こる現象だと考えられています。

基本的にこうした様子を見ても、そのままにしておいてかまいませんが、痙攣のように長く続いたり、呼びかけに反応しなかったりする場合は、体調に異常が起きていることも考えられます。

ピクピクと動く様子がいつもとは違うと感じた場合は、痙攣発作や神経障害などが起きている可能性も考えて様子をしっかりと観察してください。心配な場合は動画撮影などをして、動物病院で動画を見せながら相談することをおすすめします。

犬が快適に眠れる環境とは?

犬の健康を保つために快適な睡眠はとても重要です。睡眠不足は体力や免疫力を低下させたり、ストレスとなったりして、犬の心身に悪影響を及ぼします。

犬が快適に眠れるように、心地良い環境を整えてあげることは飼い主さんの大切な役割です具体的には、以下のようなポイントに気をつけて、犬の寝床を用意してあげましょう。

  • 犬が足を伸ばして横になれる程度のスペース(無理なく寝返りがうてる)
  • 冷暖房の風が直接当たらない
  • 一部が壁に寄っているなど開放的すぎない
  • 人の出入りが多い扉や騒がしいテレビの近くなどは避ける

また、犬がしっかりと眠れるように生活スケジュールをある程度整えたり、十分な運動をおこなって体力を発散させたりすることも大切です。

まとめ

この記事では、犬が熟睡している時に見られるサインを紹介しました。

犬の眠りは基本的に浅く、熟睡している時間はとても短いので、今回紹介したような熟睡している様子が見られたときは、できるだけそっと見守り、しっかりと眠らせてあげてください。

また、愛犬が快適に眠れる環境を整えるなど、日頃から配慮してあげるといいでしょう。

(獣医師監修:平松育子)

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