大多喜城(千葉県大多喜町)の城主だった本多忠勝と忠朝の親子や、忠朝と対面したフィリピン臨時総督のドン・ロドリゴらを描いたラッピング車両が、いすみ鉄道にお目見えした。
千葉県誕生150周年、同町とメキシコ・クエルナバカ市の姉妹都市提携45周年の双方を記念した町事業。10月1~15日に町役場で行う甲冑(かっちゅう)や姉妹都市交流の歴史を振り返る展示と、同8日に5年ぶりに開催する武者行列などのお城まつりをPRしようと企画した。
車両側面に同町出身の戦国武将イラストレーター、福田彰宏さん=市川市在住=の作品2種類をラッピング。車内中づりには大多喜高校美術部員らの油絵15作品を展示した。車両の頭に掲げる記念ヘッドマークには同部員が描いたアジサイと列車がデザインされている。ラッピングなどは12月31日まで。
1609(慶長14)年、メキシコに向かっていた船が御宿沖で座礁し、救助されたドン・ロドリゴらが大多喜城で本多忠朝と面会した史実から、クエルナバカ市と姉妹都市提携に至った。提携を締結した1978年にはメキシコのロペス大統領が同町を訪れている。