風流踊「吉弘楽」勇壮に 無形遺産登録後初、大分

大分県国東市の楽庭八幡社で、「吉弘楽」を奉納する楽人=23日午前

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)によって無形文化遺産に昨年登録された風流踊の一つ「吉弘楽」が23日、大分県国東市の楽庭八幡社で登録後初めて奉納された。力強い太鼓や笛の音と、勇ましい舞に観客が魅了された。新型コロナウイルス対策での制限を撤廃し、4年ぶりに観客を入れた。

 強い日差しの中、かぶとや腰みのを着けた楽人と呼ばれる演者が、笛の音に合わせて太鼓を打ち鳴らし、砂ぼこりを巻き上げながら舞った。

 市文化財課によると、吉弘楽は南北朝時代に、当時の領主吉弘正賢が戦勝祈願や五穀豊穣を願って始めたとされる。吉弘楽は演目の順番や細かい振り付けなどが伝承されており、貴重だという。

© 一般社団法人共同通信社