ボディメイク大会出場の藤沢五月 主催者も驚愕した〝本気度〟 来年は「出るかどうか分からない」も

カーリング女子平昌五輪で銅、北京五輪で銀メダルを獲得した藤沢五月(ロコ・ソラーレ)が22日、茨城県水戸市で開催されたボディメイクコンテスト「MOLA CUP」に出場し、衝撃の肉体美を披露した。その事実は大会を主催するFWJの公式ツイッターで初めて公となり、ネットを中心に大きな話題を集めた。FWJの関係者が23日、よろず~ニュースの取材に応じ、その舞台裏を明かした。

五輪メダリストで、国民的人気を誇る藤沢の登場から一夜明け、FWJの関係者は「こんなすごいことになるとは思いませんでした」と感想を語った。ネットニュースはもちろん、テレビ番組でも取り上げられた。藤沢がバキバキに磨き上げた肉体美のインパクトは想像をはるかに超えていた。

7月上旬、藤沢からのエントリーを大会が受け付けた。「わたしたちは『五輪選手だよね』という感じでした。カーリングのユニホームからは、体つきが想像できないので、本当に出るのかな、と思いました」という。過去にレイザーラモンHGが出場したが、基本的にはアマチュアを対象にした地方大会。「参加者が自分のSNSで出場を告知することはあっても、大会側が事前にお知らせすることはありません。我々にそのような考えがなかったのですが、もし事前に、メディアに藤沢さんの出場を知らせていたら、どうなっていたんだろうと、今は思いますね」と語った。

エントリーが判明してから「どれだけ本気なんだろう」とその真意をはかりかねていた運営側だったが、報道で藤沢の激やせ姿に注目が集まった際に「本気で体をつくっている」と確信。大会当日に初めて対面し「すごい体をしていました」と驚いた。

ビキニクラスでオープン部門2位、同ノービス部門3位の成績を残した藤沢。参加者は男女計200人ほど。運営、進行とも通常通りだったという。藤沢に確認を取った上で、ステージに登場する際は、名前と一緒にカーリング日本代表であることをコールした。「あまりにもカーリングのイメージと違っていたので、最初は『誰?』という感じで会場の反応は静かでした。それでも、ステージの中央に立つ頃には大きな拍手に変わっていました」と振り返った。

藤沢は控室も他の女子選手と同じ、自身の出場が終わると一般来場者と同じロビーに姿を現していたという。「とても気さくな方でした。控室では他の出場者から、ロビーでも一般の方から撮影を求められると、気軽に応じていました。ファンやスタッフにまで〝もぐもぐタイム〟で有名な赤いサイロを配っていました」と語った。

大会後のやり取りも聞いた。「藤沢さんは『来年は出るかどうか分からない』と話されていました。我々が『次はチームで来て下さい』と声をかけると『分かりました』と笑顔で応じてくれました」。もちろん社交辞令だろうが、藤沢の気さくな人柄が伝わってくる。

関係者によると、もともと筋トレ好きだった藤沢が3カ月ほど前、パーソナルトレーナー、食事サポートを行うユーチューバーのマムシ〇口子(まむしまるくちこ)さんに、自ら連絡を取り、交流を開始したという。当初は食事面の相談を行っていたが、マムシ〇さんがFWJのコンテストに出場していることに刺激を受け、藤沢も出場を決意。大会当日は藤沢に近い関係者が撮影に訪れていたという。

運営側は22日、公式ツイッターに衝撃の写真ととともに次々にツイート。「シークレットゲスト カーリング五輪代表 藤澤五月選手 ヒールを履く時がないから コケたらごめんなさい とコメント 初ステージはかなり緊張したそう あとオープンクラスも出場 頑張って下さい」「自身初のボディメイクコンテスト挑戦 ストイックに絞った身体に 会場もビックリ カーリングはこれからシーズンイン 頑張って下さい また来年もお待ちしてます」「会場で一緒に写真を撮った方に なんともぐもぐタイムで有名になった 赤いサイロを配るというサプライズ さらに我々スタッフにまで頂きました」。各投稿にに多くの反響が集まった。

ボディメイクコンテストは認知度の低さが課題。関係者は「藤沢さんのおかげで、我々のことをより多くの方に知ってもらえたと思う。とても感謝しています」と話した。藤沢はロコ・ソラーレのスキップとして、新シーズンに向けて始動する。2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪への出場、3大会連続のメダル獲得にも期待がかかる。

(よろず~ニュース編集部)

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