【マレーシア】ホワイトカラー求人、2Qは18%減=JAC[経済]

人材紹介大手ジェイエイシーリクルートメント(JAC)が21日発表した2023年第2四半期(4~6月)のホワイトカラー人材紹介市場の動向によると、同社のマレーシアでの求人数は前年同期比18%減となった。2四半期ぶりにマイナスとなった。前四半期比では22%減少した。

マレーシアの失業率は2~5月の4カ月連続で3.5%となり、20年2月以来の低水準を維持した。製造業の採用活動が10カ月連続で減少するなど、課題も残るが、特定の分野では成長の可能性が残されており、雇用機会の創出が見込まれるという。

ただ、不透明な経済情勢を受け、下半期(7~12月)は、キャリアアップのために積極的に転職先を探す求職者もいれば、慎重になって転職をためらうケースも出るなど、さまざまなアプローチを求職者が取ると予想され、採用市場の競争は激しくなると予測されている。

JACのマレーシア法人、JACマレーシアのニック・テイラー氏は今年の傾向として、「求職者は転職時に最大30%の給与アップを期待しているため、給与アップの提示が20%以内にとどまる企業は、優秀な候補者を見つけるのに苦労するかもしれない」と指摘。採用に振り向ける予算が限られている雇用主は、福利厚生の充実やその他の待遇について考える必要があるとの見方を示した。

アジア9カ国・地域のうち5カ国は、23年第2四半期の求人数が第1四半期から横ばいまたは下回った。インドネシア、ベトナム、香港、インドは上回った。

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