星野陸也の覚悟 国内大会欠場で次戦も欧州へ「また風と楽しむ」

最終日は「77」。反省を糧に再び海を渡る(撮影/村上航)

◇メジャー最終戦◇全英オープン 最終日(23日)◇ロイヤルリバプール(イングランド)◇7383yd(パー71)

全英で初めての週末は、新しい名物ホールで天国と地獄を味わった。3日目に15m近いバーディパットを決めて拍手喝采を受けた17番(パー3)、最終日はトリプルボギーだった。右からの向かい風を想定して9Iで放ったティショットがグリーン奥のネイティブエリアに入るトラブル。「これがゴルフか…」。星野陸也は手応えも、苦い経験もリンクスから持ち帰る。

1オーバー41位から出た雨の最終ラウンドで、先行したのもまたトリプルボギーだった。3番、2打目で握った5Iがラフに絡まり、ボールは右サイドのOBエリアに力なく飛んだ。6番(パー3)から2連続ボギーをたたいた後、3バーディと盛り返しながら終盤の失速で「77」。通算7オーバーの60位で4日間を終えた。

3番の2打目はヘッドが抜けきれずOBに(撮影/村上航)

「17番で“チャラ”にしてしまった」と悔しがる。「後半のゴルフ、10番から16番まで強風でのプレーは完ぺきだった」実感があった。今季参戦した欧州ツアー(DPワールドツアー)でこなしてきた、強風や硬いフェアウェイでのプレーは随所で生きたという。

「デンマーク(2週前のメイド・イン・ヒマーランド)でも低い球で対策をやっていた。全英でも意外と使えた収穫があります」。メジャーで自身4回目の決勝ラウンドの壁も高かったが、「次に上位に行ったときに同じことを絶対にしないのが大事。今回はとても良い経験ができた」とポジティブに捉える。

収穫も多かった4日間(撮影/村上航)

DPワールドツアーは次週から3週試合がなく、星野は一時帰国する。その間の日本ツアーは欠場するつもり。欧州での来季のシード獲得を目指し、4月の「中日クラウンズ」以来の出場はまだ先にする。「結構、連戦で。こんなに海外にいたのは初めて。体力づくりも一回やり直したい。スイングもズレてきている。リセットさせてまた次の試合に臨みます」

「全英」で初めての週末も力を出し切った(撮影/村上航)

次は8月17日開幕の「ISPS Handa ワールド招待」(北アイルランド・ガルゴルムキャッスルGC)。「ことし、イギリス多いな!(3試合目) また風と楽しんできます」と再び笑顔で海を渡る。(イングランド・ホイレイク/桂川洋一)

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