障害者が働ける場を 社会福祉法人がラーメン店開業 青森・五所川原市

ラーメンスープに使う煮干しをいる就労支援事業利用者
五所川原市漆川にオープンした「あーるど製麺」。左側の建物がラーメン店、右側の白い建物は材料の加工施設になっている

 障害者の就労支援などを行っている青森県五所川原市の社会福祉法人あーるど(大橋一之理事長)は17日、障害のある人が一般の人と同じように働ける場所をつくろうと、同市漆川にラーメン店「あーるど製麺」をオープンした。就労支援事業の利用者約10人が従業員として調理や接客に当たる。

 同法人は8年ほど前から同市金木地区の「MuSuBuカフェ えいぷりる」で、就労支援利用者が加工した材料を使ったラーメンを提供していた。利用者が店頭に立つこともたまにあったが、カフェと普段働いている同市若葉地区の材料加工施設が遠く、頻繁には行えていなかったという。

 このため同法人は麺や具材などの加工施設を併設した店舗を漆川地区に造り、製造から提供まで一連の仕事を同じ場所でできるようにした。

 調理や接客にも関わってもらうことで、自分たちが加工したものがどのように提供されているかを知り、やりがいをより感じてもらえる場にすることを目指している。

 「あーるど製麺」では、就労支援利用者が同法人職員のサポートを受けながら障害の状態に応じ、店の清掃や皿洗い、調理、接客などの中からできるものを行っている。先日初めて接客を担当したという女性は「緊張したけど楽しかった。もっと挑戦したい」と笑顔で意欲を語った。

 同法人の錠前一真主任(28)は「就労訓練の場というよりは一般の方と変わらない『職場』をつくりたい。利用者の皆さんと楽しく一緒に頑張っていけたら」と話している。31日まではプレオープンで、煮干しラーメンとチャーシューメンを通常の半額以下の400円と500円で提供している。本オープンは8月1日。

© 株式会社東奥日報社