役者としての幅を広げ始めた鈴木福

俳優の鈴木福が22日、東京都内で行われた主演ミュージカル「カラフル」(東京・世田谷パブリックシアター、8月6日まで)の取材会を行ったことを、各メディアが報じた。

直木賞作家・森絵都さんの同名ベストセラー小説が原作の新作ミュージカル。大きな過ちを犯して死んだ“ぼく”が、ガイド役の天使・プラプラに導かれ、“ある中学生”の体に乗り移り、人生に再挑戦しながら悩みや葛藤と向き合い、成長していく物語が描かれる。

ミュージカル初主演となる鈴木は、「稽古が進んでいくと同時に、僕の芝居が中心にあって、しっかりしないとこの作品が成り立たないと感じて……俳優って大変だなって。プレッシャーを感じながらも心地いいです」と意気込みをのぞかせたという。

川平慈英は鈴木との舞台共演は7年ぶりで、前回は親子役。今回の共演について、「仕事やスタッフに対するリスペクトとか真摯さとか変わっていない。トップランナーとして、努力と学びをずっとしてきたんだなって。イチ俳優としてリスペクトできる男」と鈴木を絶賛した。

川平は鈴木に対して「この際、東宝とかからバンバン声が掛けられるくらいのミュージカルスターの道へ」とエール。鈴木は「お声掛けいただければ頑張ります」と前向きだったという。

「いまだに、芦田愛菜と阿部サダヲが主演したドラマ『マルモのおきて』(11年、フジテレビ)のイメージで止まっている人も多いはず。その後もいろいろ作品に出演しているが、俳優としてなかなか爪痕を残せていない。鈴木と同じく『天才子役』と呼ばれた加藤清史郎は成長しても演技力は衰えず、演じる役ごとに爪痕を残している。鈴木も目指すべくは加藤の路線。とはいえ、ミュージカルで新境地を開拓できるかもしれない」(芸能記者)

芦田は女優として第一線で活躍しているだけに、鈴木は少なからず刺激を受けているはずだ。

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