増える熱中症、高まるリスク 自宅2階で倒れ、死亡した65歳女性も 昼夜問わず予防策必須に

朝からの強い日差しで横浜では5年ぶりに37度越えを記録した。中区の開港広場前ではげんなりとした様子で歩く姿が見られた=横浜市中区午後3時ごろ(花輪 久写す)

 7月に入り神奈川県内でも、熱中症の症状で病院に運ばれるケースが増えてきた。総務省消防庁の集計では、10~16日に救急搬送された人は計473人(速報値)と前週(3~9日)の約2.8倍に上り、5月以降の累計では千人を突破した。県内各地が猛暑日(最高気温35度以上)となった18日には綾瀬市内の女性(65)が死亡している。屋内もリスクが高く、エアコンの活用やこまめな水分補給といった暑さ対策が不可欠となっている。

 綾瀬市消防本部などによると、熱中症の疑いで亡くなった女性は自宅の2階に倒れていた。18日夕に家族が見つけ119番通報したが、室内はかなり高温の状態で、冷房は使っていなかったとみられるという。

 この日は横浜市中区で7月の観測史上最高気温となる37.3度を記録。さらに海老名市(36.3度)と小田原市(35.7度)が猛暑日となっていた。前後して猛暑日や熱帯夜(夜の最低気温が25度以上)が相次いでおり、昼夜を問わず予防策を講じないと熱中症を防げない危険な状況となっている。

 熱中症で搬送される人は高齢者が約半数を占めているが、発生場所別では自宅やその敷地内が目立っている。

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