2大会連続のGS突破目指すイタリアがアルゼンチンを撃破! 途中出場ジレッリが値千金のヘディング弾【2023女子W杯】

[写真:Getty Images]

24日、オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)グループG第1節のイタリア女子代表vsアルゼンチン女子代表がイーデン・パーク(オークランド)で行われ、イタリアが1-0で勝利を収めた。

ともに2大会連続4回目のW杯出場となったイタリアとアルゼンチン。イタリアの過去最高成績は1991年大会と前回大会(2019年)のベスト8。アルゼンチンはグループステージを突破した経験がなく、初戦でなでしこジャパンと対戦した4年前もグループ3位で敗退していた。

そのアルゼンチンが開始50秒でファーストシュート。左サイドからのFKをファーでDFアルダナ・コメッティが折り返し、FWマリアーナ・ラロケットがゴール前でワントラップから豪快なバイシクルシュートを放つも、惜しくも枠を捉えなかった。

15分にはユベントス所属のイタリアMFアリアナ・カルーゾがボックス左から右足コントロールショットをゴール右隅に突き刺すも、パスを受けた時点でオフサイドだったとして副審の旗が上がる。VARチェックでも判定は覆らなかった。

その後は一進一退の攻防が続くも、ポゼッションではイタリアがやや上回り、アルゼンチンはカウンターにも活路を見出すという構図。アルゼンチンはキャプテンも務める39歳の大ベテランGKバニーナ・コレアを中心とした守備でゴール前を固める。

42分にイタリアが再びネットを揺らす。なでしこDF南萌華、DF熊谷紗希と同じローマに所属するFWヴァレンティナ・ジャチンティがスルーパスに抜け出し、GKコレアとの一対一を制してゴール右隅へ流し込むも、またしてもオフサイドの判定が下された。

後半立ち上がりの49分、アルゼンチンは右サイドでFKを獲得し、左利きのDFエリアナ・スタービレがインスイングのクロスをゴール前へ供給。直接ネットを揺らすかとも思われたが、イタリアGKフランチェスカ・ドゥランテに掻き出された。

後半に入ってなかなかチャンスを作れないイタリアは58分に最初の選手交代。カルーゾを下げ、南萌華、ジャチンティとともに昨シーズンの女子セリエA年間ベストイレブンに選出されたローマ所属のMFジャダ・グレッジを投入する。

69分にはボックス手前でFKを獲得するも、所属するローマで背番号「10」を背負うMFマヌエラ・ジュリアーノのシュートはわずかにクロスバーの上。依然として流れの中からはチャンスを作ることができず、時計の針だけが進んでいく。

アルゼンチンもゴール前へ接近することができなくなると、77分、リオネル・メッシではなくクリスティアーノ・ロナウドのタトゥーを左足に入れていることが一時期話題にもなった快足FWヤミラ・ロドリゲスを投入し、勝負をかける。

それでもスコアは動かず、両チームともドロー決着を覚悟したなか、試合終盤にイタリアが待望の先制点を挙げる。

87分、イタリアはMFキアラ・ベッカーリが左サイドからアーリークロスを上げると、頭で合わせたのは83分に途中出場したばかりのFWクリスティアナ・ジレッリ。今大会のイタリア代表メンバー23人中最多となる通算104キャップ目のストライカーが均衡を破った。

イタリアはその後、アルゼンチンの猛攻を受けるもジレッリの1点を守り抜いて1-0で勝利。2大会連続のグループステージ突破に向け、白星発進となった。

グループGは第1節を終えた段階で、勝ち点「3」の優勝候補・スウェーデン女子代表が首位、イタリアが2位、勝ち点「0」のアルゼンチンが3位、南アフリカ女子代表が4位となっている。

イタリア女子代表 1-0 アルゼンチン女子代表

【イタリア】

クリスティアナ・ジレッリ(後42)

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