名誉館長に若竹千佐子さん こども本の森遠野、読書の魅力信へ

名誉館長の委嘱状を受け取る若竹千佐子さん(左)。魅力発信が期待される

 遠野市中央通りの「こども本の森遠野」の名誉館長に23日、同市出身の芥川賞作家若竹千佐子さん(69)が就いた。知名度を生かして、開館2周年となる同館の魅力を市内外に発信し、子どもたちに読書の楽しさや大切さを伝える。30日まで各種イベントも展開し、節目を盛り上げる。

 同市新町のあえりあ遠野で委嘱式・講演会が行われ、市民ら約200人が集まった。若竹さんに委嘱状を手渡した多田一彦市長は「みんなで本の森をさらに有意義に使い、育てていきたい」と期待した。

 名誉館長は市が委嘱し、任期は3年。具体的な活動は今後調整する。若竹さんは「遠野のために何かできることはないかと思い、引き受けた。できる限りのことをする」と決意した。地元の市民団体・こども本の森遠野を育てる会の木瀬公二代表(74)は「国内外に本の森を広めてほしい」と願った。

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