環境活動家グレタさんに罰金刑 デモで警察の退去命令に従わず

初公判を終え、法廷を後にする環境活動家グレタ・トゥンベリさん=24日、マルメ(AP=共同)

 【ロンドン共同】スウェーデン南部マルメで気候変動に関する抗議デモ中、警察の退去命令に従わなかったとして起訴された同国の環境活動家グレタ・トゥンベリさん(20)の初公判が24日、マルメの裁判所で開かれた。裁判所はグレタさんに罰金刑を言い渡した。スウェーデンのメディアなどが報じた。

 グレタさんは1500クローナ(約2万円)の罰金に加え、犯罪被害者支援に関する基金に千クローナを支払うよう命じられた。これまでもドイツやノルウェーなどで抗議デモ中に何度か拘束されたが、起訴されたのは初めてとみられる。

 出廷したグレタさんは、人類が緊急事態に陥っており、自分たちの行動は「正当化される」と主張した。閉廷後、記者団に対し「(判決は)予想通りだった。法律に沿っていては私たちは世界を救えない」と述べた。

 今年6月19日、グレタさんはマルメの港で、化石燃料の使用に対する抗議として他の活動家約20人と共に座り込み、30両前後の石油運搬車の出入りを妨害した。警察が退去を命じたが、従わなかったため一時拘束された。

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