【日本女子代表】20歳の浦和L石川璃音が堂々W杯デビュー。その舞台裏で…

課題だった「右ストッパー」で、計算の立つ大きな存在に。

[女子W杯 GS1節] 日本代表 5–0 ザンビア代表/2023年7月22日16:00(現地19:00)/ワイカト・スタジアム(NZ)

日本女子代表(なでしこジャパン)、20歳のDF石川璃音(三菱重工浦和レッズレディース)が堂々の世界デビューを果たした。

実はベースキャンプ地のクライストチャーチに入ってから石川は疲労により別メニューの日もあった。

もしかするとケガではないだろうか、果たして本番に間に合うのだろうか……。ところが、ザンビア戦前日、全体練習を終えたあとのダウンの様子がメディアにもオープンにされた。そこで石川は談笑――いや爆笑しながら、ゆっくりと汗を流していた。むしろ、一度“テンション”を落とせたことで、大切な本番に向けてコンディションも高められたと前向きにも見えた。

その前日練習のセットプレーのシミュレーションでの配置で、ザンビア戦のスタメン出場を察知したという。

昨年のU-20女子ワールドカップの準優勝メンバーの一人である。なでしこジャパンに初招集された今年2月の「She Believes Cup」ではカナダ戦でのわずか数分(89分から試合終了まで)の出場にとどまった。ただ続くヨーロッパ遠征時にも招集され、そして浦和でのWEリーグ制覇につなげたパフォーマンスが評価されて、今回のW杯メンバー入りを果たした。

ザンビア戦では、直近のテストマッチで世界ランキング2位ドイツ代表から2ゴールを決めていたバーブラ・バンダを封じた。そしてボールを奪えば、そこから起点となった。まさに“前向き”の堂々とした守備が光った。

「立ち上がりに身体を強くぶつけることは、相手を動揺させるためにも大事だと思っていました」

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石川は大会注目のスピードスターを止めたことで、間違いなく自信を深めた。

もちろん、ここからさらに力のある相手との対決が待っている。ただ、「右ストッパー」という課題だったポジションで計算が立った。チームにとっても、石川にとっても、しっかりと力強く踏み出す――その大きな一歩になったのは間違いない。

日本はGS2節、日本時間26日14時からコスタリカ代表と対戦する。

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