宮下青森県知事、今は「安全運転モード」 初の県議会終了、9月に独自政策提案増へ

議場で閉会に当たってのあいさつをする宮下知事=24日

 初の定例県議会を終えた宮下宗一郎知事は24日、報道陣の取材に「無事に全議案が可決、成立したことに安堵(あんど)している」とした上で、9月の次期定例会を念頭に「これからは独自の政策の提案が多くなる」との考えを示した。29日の就任1カ月を前に、現在は「基本的には安全運転モード」とも述べた。

 宮下知事は県庁を車に例え、「今は県政全体を安全運転で運行している。ギアの入れ方などを確かめないと大きな組織は動かせない。中古車かなと思って入ったが、ジェット機のように県政を次のステージに向かわせることができると実感し始めた」と表現した。

 知事選で掲げた公約の進捗(しんちょく)について「新しい政策をつくるやり方を県民に示した1カ月」と強調。「9月は冒頭から新政策、具体的な政策が出てくるような形を取りたい」と述べた。

 25日は全国知事会議に初出席する。「知事会で安全運転する必要はないので、県民目線で発言できるように準備したい」と話した。

 一方、丸井裕県議会議長は記者会見で、宮下知事の県議会デビューについて「無難な船出という印象」と語った。知事の公約を巡って多くの議員が質問したが「あまり具体的な答弁はなかった」と指摘し、「次の議会で知事から取り組みの詳細が示されるだろうから、そこで活発な議論が行われることを期待したい」と述べた。

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