神奈川県の黒岩祐治知事は24日、利用者への虐待事案が明らかになった県立知的障害者施設「中井やまゆり園」(中井町)を訪れ、利用者や家族に謝罪した。「皆さんを支える仕事のやり方が間違っていた。嫌な思いをたくさんさせてしまった」とわびるとともに、虐待や不適切な対応に関する県の感度が低かったことを認めて「気付かずに放置してしまった。申し訳ありませんでした」と頭を下げた。
その上で「皆さんの目線で支援し、笑顔があふれる施設になるよう、県として全力で取り組むことを約束する」と述べ、改めて再生への決意を表明した。
利用者や家族、職員ら90人が耳を傾けた。園では利用者が農作業をしたり、事業所で働いたりする園外活動の充実に努めている。知事との意見交換で利用者の一人は「以前の生活はつらかったが、今は仕事ができて楽しい」との思いを伝えた。