そごう・西武売却、9月にも決着 2千億円超で、セブン&アイ

西武池袋本店=東京都豊島区

 セブン&アイ・ホールディングスが傘下の百貨店、そごう・西武を米投資ファンドに9月にも約2100億円で売却する方向で検討していることが24日、関係者への取材で分かった。交渉が難航し売却を2度も延期したが、争点の西武池袋本店(東京都豊島区)の改装計画で関係者の合意が得られる見通しとなり、決着に向かう。

 労働組合が雇用の維持を求めてストライキを検討しているため、調整を迫られる可能性もある。

 米投資ファンドはフォートレス・インベストメント・グループ。西武池袋本店を巡っては、ファンドと手を組む家電量販店大手ヨドバシホールディングスが百貨店の「顔」とも言える1階を中心とする低層階に入居する計画に対し、地元や地権者が反発していた。

 ヨドバシは低層階を断念した変更案を関係者に示し、交渉が進展したとみられる。

 組合員約4千人の「そごう・西武労働組合」は従業員らの雇用維持に不安があるとしてストライキを検討。スト権確立に向け、全組合員投票を実施しており、今月25日に結果を発表する予定。

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